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バイクショップに嫌われる客4パターンとショップ選び3つのステップ

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バイクショップ トラブル

どういう客が嫌われるのか?

どういうお客が好かれて、バイクショップと良好な関係を構築できるのか?

バイクショップの立場から解説します。

筆者がライダー側と、バイクショップ側の両方を経験した上で、「これは完全にアウトだよね」「こうしたほうがうまくいくよ」という例を挙げています。

クチコミやレビューの盲点や、悪用事例、情報リテラシーの高い読み方も解説。

回りくどい表現はやめて、直球で書いてます。

辛辣(しんらつ)に思われる方がいるかもしれませんので、覚悟して読み進めてください。

目次

1:自分の都合だけ考えて店側の事情を考えない

嫌われる客の1つ目。

たとえば、既存客でもないのに、なんの連絡もせず、飛び込みでバイクショップに行って「いますぐパンク修理してくれ!」とか「タイヤ交換してくれ!」というケース。

もちろん、対応してくれるバイクショップもあるかもしれません。

(暇なショップか、よほど人手が余っている場合)

いっぽうで、常に作業予約がいっぱいのバイクショップもあります。そういうショップは2年、3年先まで作業予約を抱えていたりします。

つまり先約のお客さんが大勢いるんですね。

たまたま忙しいとか、時期的に忙しいのではなく常時、忙しいショップです。

そこへ突然、見知らぬお客さんが連絡なしでやってくるわけです。

「今すぐやってください」

「ちょっとやればいいんだから、簡単にできるでしょ」

実際、こういう態度で来る人が居ます。

現在やっている作業や、予約待ちのお客さんを放り出してまで、見知らぬ「自称お客さま」の作業を優先しなければならない理由は、店側にありません。

もし、あなたが店側の立場だったらどう感じますか?

「先約の作業があるので、急に来られてもできません」という、ごく当たり前の対応になりますね。

本音を言うと、

「簡単にできる言うんやったら、自分でやったらええやろ」

お店の方は言わないかもしれないけど、内心、そう思ってます。

筆者は態度の悪い奴がおったら、平気で言いますけどね。だって、人にものを頼む態度じゃないでしょう?

永遠に会計の順番が来ないスーパーのレジ

たとえば、あなたがスーパーのレジに並んで、順番待ちしているとします。

あとから来た人が横入りして、先に会計されたら、頭にきますよね。

さらに1人、また1人と順番待ちしてるあなたを無視して、横入りした人の会計をお店がやっていたら、どう感じますか?

「並んでいるんだから、あとから来た人も並ばせろよ。店が注意すべきだろう」

そう言いたくなりますね。

それと同じことです。忙しいバイクショップが飛び込み客を断るのは、ごく当たり前の対応です。

にもかかわらず、自分の都合しか頭にない人は「どうしてできないんだ!タイヤ交換ぐらいすぐできるだろう」小さい子どもみたいに、ダダをこねます。

自分の思い通りにならないと、「あのショップは対応が悪い」などと、SNSや、Google口コミに嫌がらせの投稿します。

営業妨害・名誉毀損になるので法律的にアウトです。

グーグル口コミに削除命令 中傷投稿で東京地裁支部

美容室でも「完全予約制」のお店がありますね。

完全予約制の美容室に飛び込みで行っても、「先約があるので予約をお願いします」と言われるのがオチです。

ほかにも、レストランなどは、ドレスコードが議論になることがあります。

もし、ドレスコード(たとえばサンダル禁止)に納得いかなければ、ドレスコードのないレストランに行けばすむ話。もしくは、自分がドレスコードに合わせたらいい。

予約が面倒なら、予約のいらない美容室に行けばいい。

ただそれだけの話。

そもそも自分(客)が非常識な行動をとっていたり、言動をしているわけです。

ごく当たり前のことが理解できない人は、のちのち、高確率でトラブルに発展するケースが多いため、店側に敬遠されます。

SNSなどでよくある誤解

「本当にあったことだから、投稿しても構わない」

たとえ事実であっても、投稿内容が具体的で、お店(または会社)の社会的評価が下がるような場合、名誉毀損になることがあります。

「店名を伏せ字にすれば問題ない」

○○とか、略語にするとか、ショップ名を伏せ字にして、名誉毀損(または名誉感情侵害)にあたる投稿をしているケースがよく見受けられます。

たとえば、日本のバイクメーカーの話で、「○ONDA」と記載した場合、それを見た人は「HONDAだな」と明らかにわかりますね。

このように第三者が見て、あきらかにショップ名や会社名、特定の人物を指していると判断できる場合、伏せ字などを使っても、罪に問われる可能性があります。

他人の時間を奪う人は嫌われる

「聞くだけならタダ」

というのもNGな行為です。

日本だと「相談・見積もりは無料」というイメージが定着しています。

現実には問い合わせに対応したり、見積書を作成する時間や、労力というコストが発生しています。

作業時間を止めて、対応しているわけですから、その間に得られる利益も失います。

やる側(お店)からすると全然、タダではないわけです。

依頼するつもりが全くないなら、最初から店側に伝えるべきだと思います。

(もちろん、この場合、店側は見積もりを断る権利があります)

名前や連絡先を明らかにしない匿名や、予算もはっきり回答しない場合、「まともなお客として、対応してもらえないのが当たり前」だと思ったほうがいいでしょう。

「どんなお客にも、店側は誠実に対応すべき」

こうした反対意見があるかもしれません。

が、そもそもこの手のお客自身が、ショップに対して誠実ではないことをやっているわけです。

その不誠実な「お客」(らしき相手)に対して、どう対処するかは、店側が判断することです。

関係のない周囲の人が「こうすべきだ」と店を批判したり、あれこれ要求する風潮は、とてもクレイジーだと思います。

(あれこれ口を出す人が肩代わりして、お店にお金を払いますか?)

あと、極端にせっかちな人。

バイクショップの多くは1人、もしくは少人数の零細企業です。

大企業みたいに問い合わせ対応専門の事務員さんがいたり、電話係がいるわけじゃないんですね。

バイクショップに限らずですが、現代は中小企業に対して、大企業のような対応を求める傾向が強くなっていると実感しています。

お店は国や、役所みたいに「どんな人でも受け入れなければいけない」公共機関とはちがいます。

お客が店を選ぶ権利があるように、店にも客を選ぶ権利があります。店の方針、やり方が気に入らなければ、ほかの店に行けばすむ話です。

お願いするなら、店のルールを守るのが礼儀(マナー)というものです。

2:要求に見合った料金を払わない

簡単にいうと、10万円しか払わないのに「100万円分働け」と過大な要求をする人です。

バイクに限らず、時間がかかる作業=工賃もそのぶん高くなる、というのは当然です。

逆にいうと、少ない予算に合わせて無理に作業すれば、その金額に見合った作業しかできません。「それ以上の仕事をしろ」というのは搾取の精神です。

搾取(さくしゅ)

他人に帰属すべき権利や利得を不正に侵害したり取得したりすること。優越的立場を乱用し他人を使役して不当な利益を得ること。人を自分本位に、または非倫理的に利用すること。

岩波書店「広辞苑第七版」1161P

会社だったらサービス残業と同じです。

「給料は定時分しか払わないけど毎日、5時間、タダで働け!」

完全にブラック企業で、問題になりますね。

それと同じことをバイクショップに要求していることになります。

バイクショップにしてみれば、少ない予算で引き受けるメリットはありません。それでも「気の毒だから」と、善意で引き受けたとします。

(バイクショップをやってる方はけっこう、この手の人がいらっしゃいます)

しかし、慈善事業ではありませんから、予算が少なければ、その範囲内で、できるだけの作業をする、ということになります。

先ほどの例でいうと、10万円の予算なら、10万円相当の仕上がりになります。

これも常識的に考えれば当然だと思うのですが、世の中には納得できない人もいます。

すると「思ってたのとちがう」とか、あれこれ言い始めます。自分が少ない予算で無理に頼んでいるわけですから、納得がいかなければ、予算を増額するのが筋です。

ところが、こうした人は予算を増やすどころか、難癖をつけて料金を踏み倒そうとします。

悪質なケースだと、自分の要求がとおらなければ、腹いせにインターネット上に書き込みます。あくまでバイクショップ側が悪くて、自分は被害者というスタンスです。

(自分にとって都合の悪い事実は書きません)

バイク業界にかぎった話ではありませんが、典型的なクレーマーです。

要求を大きくするなら、相応の料金(店側の言い値)を払うのが基本。

たとえば、一泊5,000円のビジネスホテルに泊まって、高級ホテル(一泊20万円)と同等のサービスを要求するのは、お門ちがいです。

だったら、20万円払ってリッツカールトンでも、パークハイアットでも泊まればいい。高級ホテルではイレギュラーな要求にも応えてくれます。(ただし別料金です。当然ですね)

3:店側のせいにする

ついさっき、10秒前まで動いていたものが突然、壊れるのが機械です。

よく「修理に出す前は動いていた」とか、「修理から戻ってきたのにまた故障した」といって、なんでもバイクショップのせいにする人がいます。

自動車業界でも、おなじ事が起きているようです。

たとえば、あなたが骨折して、病院に行って、治療を受けたとします。それから10年後、ガンにかかったとします。

骨折を治療してくれた病院を訴えますか?

「10年前、将来、わたしがガンになることを予知できなかった。だからおたくの病院を訴えます」

言わないですよね。

ガン検診を受けたわけじゃないし、検診結果を見逃すとか、病院側がミスをしたわけでもないです。

それに病院やドクターは、予知能力のあるエスパーではありません。

機械の故障も、それとよく似ています。

それが外車や、旧車であればなおさら。修理の現場では、突発的な故障はごく当たり前に起きることです。

ある時、筆者が修理の現場に立ち会っていた際、CDIが突然、壊れる瞬間に出くわしました。セルは回るけど、エンジンがかからなくなりました。

30秒前まで、正常に始動できていたので、本当に突然の出来事でした。

時間の経過や、乗り続ければ故障するのは機械なら当たり前。

にもかかわらず、この手の人たちは故障のたびにバイクショップのせいにしたり、過大なクレームを付けたり、要求がとおらなければインターネットに悪評を書き込みます。

(何度もいいますがこれ、法律的にNGです)

悪質なケース もはや犯罪

自分で勝手にバイクを触っておいて、調子が悪くなったり、自分ではどうすることもできなくなると、難癖つけて店側のせいにして「タダで修理しろ」と要求するクレーマーがいます。

絶対に自分で触ったことを自分から言わないんですね。自分に都合の悪いことはあくまでも隠す。

ただ、バイクショップにはすぐ見破られます。プロが見れば触ったかどうかなんて、すぐわかりますからね。ところがバイクショップ側がその事を指摘すると、この手のクレーマーは、はぐらかそうとします。

共通点としては、いろんなバイクショップを渡り歩いている(出禁にされた?)人が多いです。

4:約束を守らない

約束した日時に来なかったり、無断でキャンセルする人。

もちろん、急な事情で予定が変わることは誰にでもあります。それでも連絡することぐらいはできますよね。

いそがしいショップは、その日のスケジュールから作業時間を削って、わざわざ時間を空けてます。

ようするに、ほかの作業をストップして、待ってくれているわけです。

無断キャンセルされると、その日の待ち時間だけではすまなくて、売上的にも大損害になります。

よく飲食店で「団体予約が入っていたのに当日、無断キャンセルされた」という話がニュースになる事がありますが、それに匹敵するぐらいの損害です。

なので、連絡をしたとしても、繰り返し予定を延期するような行為はやめたほうがいいと思います。

さらにひどい例だと、「いくらかかってもいいので修理してください」とお願いしておいて、いざ支払う段階になって「お金が無い」と言い出す人。

もうここまで来ると、万引きや無銭飲食と変わらないですね。

なかには音信不通になる人もいます。

飛び込み客が断られる理由

ここまできちんと読んでくださった方なら、おわかりですね。

飛び込み客って、お店の方針とか考え方とか関係なしで、自分の都合だけ押しつけがちです。

結果、トラブルになる事をバイクショップは経験してるから断るんです。

飛び込みOKなショップ・NGなショップ

もし、飛び込み歓迎なショップがあれば、受け入れてくれるかもしれません。

逆に、お店のSNSや、ホームページに「問合せはメールでお願いします」書いてあるのに、飛び込みで行くのはやめたほうがいいです。

たとえば、1人とか、少人数でやってるバイクショップでよくあるのは

「いくらで修理できますか?」

「どこが悪いんでしょうか?」

ろくに名乗りもせず、電話してくる人がいます。

同じ電話が1日、何件もかかってきたら、どうなりますか? 電話対応で1日が終わりますね。

売上ゼロです。

(その手の人は、聞くだけ聞いておしまいです)

もしくは、作業に集中するため「問合せはメールで」という方針でやってるわけです。それがそのバイクショップのやり方です。

だったら、お店のルールを守って、お願いすればいいだけの話。

それを無視していると、お店の人に「マナーができてない人だな」とマイナスな印象を持たれます。

わざわざお店の人に嫌がられることをやる意味って、ないですよね。

知らないのはお客だけ

少し余談ですが、バイク屋さんって、意外と横のつながりがあったりします。

なので、クレイジー客の情報は広がやすいです。

行く先々のショップでトラブルを起こす人ですね。

ほかのお店の悪口を言ったら、その店と、おとずれた先のショップがじつは知り合いだった、というケースはめずらしくありません。

自分から行き場を失うような言動や、態度は慎んだ方がいいと思います。

いろんな人を見てきましたが、結局、最後に困るのは自分自身です。

ちなみに最近のインジェクション車などは、購入者のデータがバイクメーカーに保管されていて、修理やクレームなどの履歴が残るそうです。

もちろんその中には、バイクだけじゃなく、他店でのトラブル履歴も含まれます。

(クレーマーだとすぐ見破られる)

店もお客も対等の関係である

筆者の考え方であり、ふだんからクライアントに伝えていることですが、これが基本だと思います。

お店の人たちの都合を考えて、礼節をわきまえた態度・言動を心がけること。

急な作業、無理な作業を頼むのであれば、相応の頼み方をすればいい。

「いそがしいところ申し訳ありませんが、割増料金で言い値を払うから、なんとかお願いできませんか」

もちろん、それで引き受けてくれるかどうかはわかりません。

それでも、無理を言うなら、それぐらいの姿勢で臨むのが当たり前だと思います。店側も客側も、どちらかが偉いわけでもなんでもなくて、対等な立場ですからね。

「やってもらって当然」

「客にいわれたら店は応えるべき」

こういう昭和時代のまちがった常識は捨てたほうがいいです。自分が損するだけです。

まちがった「お客さまは神様」の使い方

「お客さまは神様である」という概念は、もともと会社(お店)が従業員に対して、発した心構えです。

にもかかわらず、なにを間違ったのか、いまではお客自身が、自らの無理難題を正当化する口実みたいになりました。

客「お客さま(俺様)は神様ダー」

会社「いや、それを決めるのはウチだから。あんたじゃない」

バイクショップへのアドバイス

すべての人が「自社のお客さま」ではないです。

店側とお客の現実が不一致していたら、そもそもトラブルになる確率が高いからです。

極端な独りよがりは通用しませんが、基本的には、店(店主)の価値観に合う人が、いつも感謝してくれる「良いお客さま」になってくれます。

精神的にも経営的にも、そのほうがうまくいきやすいと思います。

断ることに対して、罪悪感を持つ必要はまったくないと思います。

むしろ中途半端に引き受けると、のちのち高確率でトラブルに発展しやすいです。

「断ったら売上が・・・」という場合、マーケティング(集客・売上を構築する仕組み)に取り組む事をお勧めします。いくらでもお客さんを選べるし、断れるようになります。

いずれも机上の理論ではなく、筆者自身が実践して、証明しています。

(バイク業界でも、他業種でもおなじ)

ワーク1

あなたが絶対に付き合いたくない、関わり合いになりたくない、お客の特徴を書き出す。
(もし具体的な人物がいたら、その人の特徴を書き出す)

制限時間10分間

ワーク2

きちんとお金を払ってくれて、あなたが経済的にも感情的にも、「やってよかったな」と思えるお客さん、感謝してくれたお客さんの特徴を書き出す。

制限時間10分間

簡単な方法ですが

どういう人物があなたのお客で、どういう人がお客ではないのか、ある程度、明確になると思います。

ワーク1で明らかになった人物像が、あなたにとってのお客さん、つまりマーケティング用語でいうところの「見込み客」になります。

見込み客だけに向けて、メッセージを投げかけます。

わかりやすくいうと、

見込み客だけしか集まらない、それ以外の人が寄ってこなければマーケティング成功。

「いろんな人が集まってくる」「来てほしくないお客が来る」場合マーケティングがうまくいっていない証拠

(フィルタリングが機能していない状態)

見込み客4つの定義:すべてを満たす人が、見込み客になり得る

1、経済的な支払い能力がある

2、(現在抱えている問題の解決や、欲望を満たすための)モチベーションが高い

3、積極的に問題の解決方法を探している

4、ほかに選択肢が無い

見込み客集め=鏡

じぶんが発しているメッセージ(発している言葉のほか、SNSだとテキストや写真、広告などあらゆるものが含まれる)で集まる見込み客が決まる。

意図しないお客さん、トラブルになるお客さんが集まる場合、じぶんのメッセージ、態度や言動を疑ったほうがいい。

数万人のデータから読み解く共通点

筆者の職業柄、経営者や、経営者が参加する団体のトップと話す事があります。

あらゆる業界、業種ですね。

そこでも今回紹介したようなクレーマーの話が浮上することがあります。興味深いのは、クレーマーには共通点があるという事。

じつは、バイク業界にかぎらずクレーマーの行動パターンは基本、同じです。

自分に都合の悪い事は省略して、行く先々でほかのショップの悪口を言いふらしたり、出入り禁止になって、次から次へとショップを転々とします。

ようするに、毎回、自分から行き場を失うようなことをやっているわけです。

それでいて常に「自分は被害者。店側が悪」というスタンスだから、店を変えてもうまくいくはずがない。

もちろん、ショップ側に非がある場合もあります。

たとえばバイクショップの例でいうと、頭ごなしにお客を否定すると言ったタイプの人。店主がマニアックなタイプというか、学者肌というか、「こうじゃなきゃ俺は認めない」みたいなタイプの人です。

そういう教祖様タイプが好きな人(客)にとってはいいのでしょうが、それ以外の人には嫌われます。

(あえて名前は出しませんが、有名ショップに多いです)

少し話がそれましたが、筆者が会社やショップを調査する場合、ネット上の口コミを参考にしたり、額面どおり真に受けることはありません。

すべてのネガティブな口コミがクレーマーとは言いませんが、両方の意見を直接、本人に聞かないかぎり、本当のところはわからないからです。

自分の非を書いてる人って、ほぼ、いないですからね。

誤用されている「クレーマー」

クレーム(Claim)はもともと、正当な権利にもとづく「主張」「請求」という意味です。

ところが日本では「正当な権利にもとづく」という部分が抜け落ちて使われていて、たんにクレイジーな客を指す言葉として使われています。

つまり本来の言葉の意味だと、クレーム自体は悪い事ではないのです。

もし、正当な権利にもとづくクレームをする場合は、感情的になっている時は落ち着くまで待ちましょう。その上で、冷静に話をして、お互いに事実関係を一つ一つ確認していきます。

人はだれでも「自分が正しい」というバイアスがかかっているので、「もしかしたら、自分が勘違いしているかもしれない。見落としている事があるかもしれない」という姿勢で交渉に臨むほうが、結果的にうまくいく事が多いです。

クチコミ・レビューは参考になる?

食べログ、Googleクチコミ、SNSでの評判・・・

気になる人は、調べると思います。

筆者も一応、目を通す場合がありますが、ほとんど役に立たないので、レビューを見て「辞めよう」とはならないです。理由をあげてみましょう。

3つのレビュー・クチコミの落とし穴

1,断片的

クチコミや、レビューは情報のごく一部にすぎません。ほぼ、結論だけです。

どういう背景や経緯があって、その「結論」に至ったのか、時系列ですべて書かれていることはほぼ、ないです。あくまで全体の一部を切り取った情報に過ぎません。

SNSのデマを信じてしまう人の特徴として、「じぶんで事実を確認しない」「他人の意見を鵜呑みにしてしまう」「流されやすい」といったものがありますが、それと同じです。

だれが、どんな意図で、どんな目的で発信している情報か、内容の真偽は?

なにも調べずに信じてしまうのは、けっこうまずいと思います。

2,客観性

客観性とは、「主観を離れて、だれが見てもそうだよね、と納得できるもの」をいいます。

たとえば、2人の男子高校生が殴り合いをしていて、あなたが仲裁に入ったとします。

あなたは2人のことを知らないし、事情も知らないです。さて、どちらに非があるのか、どうやって判断しますか?

それぞれの言い分を聞きますよね。

「こいつが悪い」みたいない断片的な情報ではなく、どういう経緯で争いになったのか?

当事者1人、1人から、お互いの言い分を聞かない事には、それぞれの主張が妥当かどうか、客観的な判断はできないと思います。

で、クチコミやレビューに話を戻すと、多くの場合、一方的な主張だけが書かれていますね。

投稿者自身にとって都合の悪いことは基本的に書かれていないです。

片方の、一方的な主張だけしか書かれていない情報に客観性はないと思うのですが、いかがでしょう?

裁判所の話

刑事事件の調書や記録を読んだ人はわかると思いますが、事件当日の経緯だけではなく、被告人(犯人)の生い立ちや家族関係など、あらゆる情報が記載されています。

つまり裁判所は、事件(一部)だけを見て判決を下しているのではなく、犯行に至るまでの経緯も見ている、ということです。

もし、裁判所が「あなた(被告人)は加害者だから、あなたの言い分は無視します。被害者の言い分だけで、あなたを裁きます」だったら、やばすぎますね。

3,悪用

クチコミを悪用したビジネスが存在します。

自分でお店とかをやっている方は経験あると思いますが、悪いレビューが投稿されてしばらくすると、営業の電話がかかってきます。

もしくは営業メールですね。

「悪いレビューを削除して、Googleクチコミを活用しませんか?」

みたいな感じです。

営業をかけている会社(もしくは関連業者)が、悪いレビューを投稿している張本人だったりします。

はっきり言えば、詐欺だと思います。

あとは、同業者からありもしない事を投稿されたり(これは筆者自身が経験しました)、クレーマーの嫌がらせだったりします。

クレーマーの中には粘着体質の人がいて、アカウントを複数作って悪評を書き込んだり、仲間を使って第三者の投稿を装ったりする人がいます。

あるいは、お店に対して無理難題をふっかけて、断られた腹いせに書き込んだりですね。

いくらでも悪用できてしまうのが、自称「透明性・客観性のあるクチコミ・レビュー」の正体です。

にもかかわらず、安易にレビューを信じるのは・・・ディスるわけじゃないですが、情報リテラシーが低すぎると思います。(常に情報に振り回されます)

クチコミ・レビューは操作できる

数年前、食べログのアルゴリズム(お店を評価するプログラムのようなものと思ってください)を巡って、運営会社「カカクコム」が店に訴えられました。(現在も係争中)

運営会社ではなく、じつはサービスを利用する側でも、レビューを操作できます。

これも食べログの話ですが、ある飲食店で従業員たちが、自分の店のレビューを投稿していて、「サクラじゃないか!」とメディアで話題になった事があります。

要はなりすまし、ですね。

それとは別に、お店に来てくれたお客さんに何かしらの金品を与えて、好意的なクチコミを書いてもらう、という方法もあります。(クチコミサイトの規約違反です)

この手法が出始めたのが2011年。某有名 飲食コンサルタント(本も出版してる)が一部の人たちに教えたものが、徐々に広まっていきました。

なので不自然に評価の高いレビューが多い場合、逆に筆者は疑いの目で見ます笑

もし、ここまで飛ばさずにちゃんと読んでいるなら、あなたは相当、情報リテラシーが高い方だと思います。

筆者のバイクショップ選び 3つのステップ

ステップ1:ファンタジーから目を覚ます

日本は長いあいだ「早くて、安くて、良質なものがいい」という幻想を追いかけてきた時代があります。

大量生産できる日用品ならまだわかりますが、手間仕事や、技術職には当てはまらないことです。そもそも高度な技術、高度な作業であればあるほど、報酬が高くなるのは当然です。

バイクショップで言うなら、

行列のできる人気ショップは、作業が数ヶ月待ち、数年待ちというのはザラです。

高い技術を要求される作業や、専門性の高い作業ほど時間がかかるし、費用も高額になります。

ただ、バイク業界は「時間単価」で工賃を計算する商習慣があるため、個人的には金額設定が安すぎると思います。

例:1時間あたりの工賃単価12,000円と設定した場合

フロントフォークオーバーホール 作業時間1時間×12,000円=工賃12,000円

エンジンのオーバーホール 作業時間 16時間×12,000円=工賃192,000円

実際のところ、作業難易度はエンジンオーバーホールのほうが高いです。

にもかかわらず、フロントフォークのオーバーホールと同じ時間単価というのは、ほかの業界ならあり得ないことだと思います。

それに若葉マークの整備士と、ベテランメカニックが同じ工賃単価というのも、よく考えたらおかしな話。

専門性の高い作業であればあるほど、やる人によってクオリティが全然ちがうからです。

(もし自分が死にかけていて、手術をしなければ助からない場合、10万円安いからといって若手ドクターに頼みますか? 高くても腕のいいドクターに頼みたいと思うはずです)

「早くて、安くて、良質なものがいい」

まず、この幻想を手放すことが大事だと実感しています。

ステップ2:優先順位を3つ明確にする

バイクショップにも得手不得手があります。

たとえば、スクーターをメインに扱っている小さなバイク販売店に行って、「ハーレーをカスタムしてください!」と言っても、バイクショップ側が困惑するだけです。

あるいはハーレー専門店にスクーターのタイヤ交換を頼んでも、高確率で断られることが想像できると思います。

ショップ選びは就職や、恋愛(パートナー選び)とよく似ています。

お互いの価値観や目的があきらかに不一致していると、ミスマッチになります。

当然、うまくいかないわけです。

依頼してからどうのこうのではなく、ショップ選びの段階でまちがっているという事です。自分がバイクショップに何を求めるのか? それを踏まえた上で、合致するショップの候補をいくつか選びましょう。

エクササイズ

1,バイクショップに求める要素を具体的に紙に書き出す(制限時間10分)

質問の例:「自分はバイクショップを通じて、どういう状態になりたいのか?」「どうなれば満足なのか?」「その対価として、なにを犠牲にできるのか?」「予算はいくらまで出せるか?」

2,「これだけは譲れない!」優先順位トップ3に丸をつける

ステップ3:お見合いする

比較的、かんたんな作業をショップに依頼します。

そこで問合せの応対や、店の雰囲気、作業の結果で合う・合わないを判断します。

(基本、筆者はショップの言い値で払います。「いくらの予算内でやってください」という頼み方はしません)

判断基準は人によって異なると思いますが、もし自分の想像とちがっていれば次回から、ほかのショップに依頼すればいいわけです。

それを繰り返すうちに、ウマが合うショップが見つかります。

もちろん筆者も、「合わないな」というショップをいくつか経験しています。

ただ、そういう場合は淡々と次のショップにアプローチするだけです。わざわざクレームをつけたり、口コミサイトに腹いせを書き込んだり、無駄なことはしないです。

筆者の事例:

<求める要素>
エンジンやキャブレター、サスペンションなど、一部分ではなく、バイクを機能的かつ安全に走らせるセッティング能力、技術力をトータルで持つショップ。

<求めない要素>
見た目だけのなんちゃってカスタム。見た目だけゴージャスで、走ると全然ダメ。外見やステータス重視のショップ。

<解説>
見た目重視で、平気で危険な改造をするショップ、安全とは、ほど遠いカスタムショップもあります。

また部分的にくわしいショップは数多くありますが、ほかの部分は別のショップを探さなくてはなりません。(バラバラにやると、アンバランスなマシンになりやすい)

それに、バイクをいじることはできるけど、店主がほとんどバイクに乗った経験がなかったり、高いレベルでマシンを走らせることができなかったりする事もあります。

当然、おなじような作業をやっていても、技術レベルに差が出ます。

筆者は見た目だけとか、どこか一部分だけ優れている、といったバイクではなく、トータルバランスで乗りやすいカスタム車づくりを求めて、ショップ探しをしていました。

バイク修理トラブル 良い例と悪い例

わからないことを素直にお店の人に伝えることも大事です。

良い伝え方
「自分ではキャブレターかなと思うのですが、よくわからないので、見ていただけますか」

悪い伝え方
「キャブレターをオーバーホールしてください」

素人が自分で原因を決めつけると、間違っていることが多いです。

お店側は依頼どおり作業するため、キャブレター以外が不調の原因だった場合、トラブルになりがちです。

「(不具合が)直ってないじゃないか」

「お客さんの依頼どおりにやりましたけど?」

この場合、いちがいにお店が悪いとは言えません。お客のリクエストどおりにやってるわけですからね。

お店への依頼の仕方に問題があります。

「言われた以外の事を見るのがプロ」そういう考えもありますが、だったら最初から自分でその旨を伝えて、その分の対価を上乗せして、お店に支払うのが筋です。

繰り返しになりますが、

「依頼した分の工賃しか払わない。でも、それ以外の事はタダでやってくれ」

というのは、非常識(クレーマー)です。

バイクにかぎった話ではありませんが、筆者の場合、「良い伝え方」を心がけていますし当然、やっていただいた分の対価をお店に言われただけ、支払うようにしています。

逆にピンポイントで「この作業をやってください」とお願いして、改善が見られなかった場合、自分の判断ミスなので、絶対にお店のせいにしたり、文句は言わないです。

(もし、逆の立場だったらどういう気持ちになるか?を想像したら、やっぱり嫌ですからね)

いろんなバイクショップがあるのは、筆者も経験しているのでわかります。

それでも、ショップに向けるのと同じくらい、自分自身の対応にも厳しい目を向けることが必要だと思います。

良い頼み方の例

「いつからどんな症状が出るようになって、自分でキャブレターを分解しました。内容としては、ジェット類をすべて取り外して、洗浄し、元どおりに組みました。それでも改善しなかったので、見ていただけないでしょうか。」

「自分はキャブレターが原因だと思ったけど、ちがうかもしれない。自分ではちゃんとキャブをオーバーホールしたつもりだけど、ちゃんとできていないかもしれません」

自分がやった内容と、わからない事はわからないとはっきり伝えることが大事。

知ったかぶるのは逆効果です。

なんちゃって専門店に気をつけよう

「Z系専門店」みたいな専門ショップ?で、300万円以上で買ったバイクが不調。

キャブを開けたら、めちゃくちゃだった(じつはエンジンの中も・・)という話がよくあります。仮に組み間違えをしても、試乗するときに気づくはずですが、試乗していないのでしょう。

こんな状態なのに平気で「大丈夫!問題ない」と言うショップもあるそうです。

素人はそういった「根拠のない自信」や、勢いに押し切られてしまいがち。普通に考えたら、訴えられそうですよね。

バイクにあまりくわしくない40代、50代の人がこうしたショップに引っかかってしまいがちです。

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