2023年4月、タイにYSS ディストリビューション&カスタマーサービスセンター(Distribution and Service Center)が開設されました。
YSS D.Cは顧客のあらゆるニーズに対し、一括でサービス対応することを目指す流通・サービスセンター。
最新の倉庫管理技術をもちいて、顧客が世界のどこにいても、迅速に製品を届けられるよう効率が高められています。
さらにショールームやミュージアム、YSS製品取り付けサービスの提供や、スタッフの作業を見る事ができる待合室が設けられています。
広報資料によると、予算は4億バーツ以上。日本円で約15億7028万円とのことです。
パラソルが見える部分は、飲食のできるカフェが入っています。
ショールームの中にあると入りづらいですが、これだと気軽にカフェを利用することができますね。
「せっかく来たし、ついでにショールームを見ようか」という集客効果も期待できます。
YSSでは最大規模のショールーム。
観た限り、らせん状の構造はエレベーターを設置することなく、バイクを搬出入するためかと思われます。
(筆者の推測なので、もしかしたら、設置されているかもしれません)
もし、エレベーターがないなら建築費や、設置後のメンテナンス費用がおさえられます。よく考えられた設計ですね。
世界タイトルを獲得したチャンピオンマシンのほか、60年以上前のマシンや、最新モデルまで、YSSの過去から現在までの歴史的な車、バイクが展示されています。
YouTubeで見ると、かなりの台数で、ふつうに見てみたくなりました。
日本で人気の高いモンキー125。
じつはオーストラリアなど、海外でもグロムや、CT125とともに人気なようです。
ちなみにYSSは、バイクメーカーから新車種が発表されるたびに新製品をリリースしています。
例:モンキー125、GB350、CT125、CL250など
2022年にリリースされたハーレー用 倒立フロントフォークキット。
現地のイベントを見ていると、タイでもハーレー人気は健在なようです。
スクーターが日常の足なのは、日本もタイも同じ。日本車はもちろん、ベスパなど海外メーカーのスクーターもラインナップされています。
N-MAXは日本でも比較的、乗っている人が多いですね。リアサスを純正からYSSに交換した知人が、「全然、走りが変わった」とおどろいていました。
YSS倒立フロントフォークキットが装着されています。
CIVの優勝トロフィー(CIVはイタリアのロードレース選手権の略称)
スーパーバイク世界選手権(WSBK) スーパースポーツ300(WSSP300)のチャンピオンマシン。
同クラスでは2020年・2021年(ともにNINJA400)、2022年(YZF-R3)と3年連続でシリーズタイトルを獲得しています。
ブロンコス・レーシングチームのドゥカティ パニガーレ。
話しているのはYSSのトップ CEO(最高経営責任者)のPinyo Panichgasem氏。
筆者はくわしく知りませんが、最新の倉庫管理システム(WMS)により、製品の補充と在庫管理が効率的になり、顧客に迅速な商品発送ができるようです。
ほかにもYSS製品のディーラー、クラブグループ、団体のお客さんが、さまざまな活動に利用できるコミュニティスペースが設けられているようです。
意識的に、人が集まれる場を提供することは良いですね。
ここからは、グランドオープンイベントの様子。
タイのメディアのほか、けっこう欧米の方がいらっしゃいます。
今回のYSS D.Cは、同社がタイや、世界に魁けたフラッグシップ店だそうです。
今後、ほかの場所にも展開していく予定とのことなので、日本にもつくってほしいですね。
YSS Thailandの経営計画
2022年の売上高:10億7000万バーツ(約41億9600万円)
内訳:
タイ国内 49% 5億1900万バーツ(約20億3400万円)
輸出 51% 5億5100万バーツ(約21億6100万円)
1 THB = 3.91993 JPY
1 JPY = 0.255107 THB
※執筆時のものです
さらにタイの証券取引所(SET)で資金調達する計画もあるとのことです。
YouTubeでセレモニーの様子を観ることができます。