バイク研究 & 実践ブログ

マフラーのカーボンを除去する方法 7つのステップ

バイクマフラーのカーボン除去方法

7つのステップでバイクマフラーのカーボンを除去する方法を解説します。

2ストのチャンバーを洗浄する場合にも、参考になるかと思います。

2015年より旧ブログで公開した内容をアップデートして掲載してます。

目次

カーボン除去作業をおこなったバイク

CB125T 142ccボアアップ

HONDA CB125T 空冷4サイクル2気筒

パワーの少ない小排気量バイクほど、効果を体感しやすいです。

ご紹介する方法は、私が2年間で5回マフラーのカーボン除去作業をおこなってきた方法であり、正しい方法かどうか判りません。実践にあたっては自己責任でお願いします。

用意するもの

・マフラーのガスケット(必要に応じて)

・厚手のゴム手袋

・洗剤(のちほど紹介)

・バケツ

・漏斗(ろうと)

・はかり

ステップ1:マフラーを取り外す

マフラーが冷めているのを確認してから、取り外すようにしましょう。

あらかじめ新品ガスケットを用意しておくことをお勧めします。

バイクマフラーのカーボン

エキゾーストマフラーを取り外した状態。

黒いススがカーボンです。前回のカーボン除去から15945km走行しているとはいえ、けっこう詰まっています。

マフラーのカーボン除去作業
マフラー(シリンダー側)のカーボン
バイクマフラーのカーボン除去作業

虫やホコリなど、異物が入らないようにマスキングしておきます。

ステップ2:マフラーを分解する

社外マフラーだったり、純正マフラーで分解可能な部品があれば、あらかじめ分解します。

洗浄しやすくするためです。

CB125Tの純正マフラーは、左右のマフラーをエンジン下で連結しているため、取り外します。

バイクマフラーのカーボン除去作業

非分解式のマフラーを無理やり分解しないようにしましょう。

ステップ3:洗浄液をつくる

洗剤はメタルクリーンまたはサンエス・Kを使用します。

お勧めする理由はこちらの記事を参照ください。

計量して、説明書きにある濃度に調整します。濃すぎても薄すぎても洗浄力が低下します。

バイクマフラーのカーボン除去洗剤

70℃以上の熱湯を使用します。

カーボンを除去する場合、ぬるいお湯や、水ではまったく歯が立ちません。洗浄液を高い温度で維持すると洗浄効果が激増します。

実際に検証して、判明したことです。

洗浄液に熱湯を入れたら、火傷に注意しながらよくかき混ぜて、溶かします。

ステップ4:洗浄液をマフラーに注ぐ

洗浄液が冷めないよう、素早く注ぎます。とにかく時間との勝負です。

バイクマフラーのカーボン除去

バケツから直接、注ぐとこぼれるため、漏斗(ろうと)があればスムーズに注ぐことができます。

熱湯を扱うので厚手のゴム手袋などを使用し火傷に注意しましょう。

(黒いゴム栓はマフラーのテールパイプを塞ぐために使用します)

CB125Tの場合、サイレンサー側とエンジン側、2回に分けて洗浄します。マフラーが丸ごと収まる容器があればいいのですが、そこまで大きな容器がなかったので。

マフラーのカーボン除去作業

CB125Tの場合、テールパイプにゴム栓(水道用)をして、サイレンサー側が下向きになる状態で、エンジン側から洗浄液を注ぎます。

洗浄液が完全に冷たくなるまで、このまま放置します。

この時、マフラーの水抜き穴を塞いでおきます。

CB125Tの純正マフラーは水抜き用の穴が空いているため、そのまま洗浄液を注ぐと、漏れてしまいます。あらかじめテープなどで穴を塞ぎましょう。

バイクマフラーのカーボン除去作業

だいたい一晩ほど置いたら、軽くゆすいだ後、上下を逆さまにして同じ手順で洗浄液を入れます。

ステップ5:すすぐ

温度と洗浄液の濃度が適切なら、ここまでは誰がやっても大差ないと思います。

すすぎは特に重要です。どれだけ入念にすすぐかで作業のクオリティがまるで変わってきます。

熱湯を使ってすすぐわけですが、私はこのような道具を使っています。

バイクマフラーのカーボン除去作業

水道管を掃除するための道具です。ホームセンターなどで手に入ります。

これをマフラーのエキパイ内部に入れてブラッシングします。熱湯ですすぎながらブラッシングすると、カーボンが出てきます。

べつに無くても構いませんが、どうせ手間をかけるなら、やったほうがより多くのカーボンを除去できます。

マフラーのカーボン除去作業

5回目のカーボン除去なので小さな塊ですが、初めての時はものすごい量のカーボンが出てきます。

(あまりにもグロかったので、写真を撮るのをやめたぐらいです)

ブラシを使ったり、マフラーを左右に激しく振ったりして、何度も繰り返しすすぎます。手を抜いてはいけない部分です。

エキパイ部分に関しては、あれば高圧洗浄機を使うのも手かもしれません。

サイレンサー部分は、とくに入念にすすぎます。サイレンサーは構造が複雑でカーボンが溜まりやすいからです。

http://tntcycle.blog21.fc2.com/blog-entry-1543.html?sp

社外マフラーの場合、ものによっては洗浄せずサイレンサーを新品交換したほうがいいでしょう。

一部の社外マフラーはサイレンサー部分だけ交換できるようになっています。

40から50台分のマフラーを見ているかぎり、抜けのいい社外マフラーは比較的、カーボンがたまりにくいようです。

ステップ6:乾かす

だいたい1日から2日ほど自然乾燥させます。完全に乾かなくても、半乾きくらいでOKです。

ステップ7:取り付けと手入れ

マフラーを元どおりに取り付けます。

横着すると排気漏れの原因になるので、ガスケットは新品を使用しましょう。せっかくなので取り付ける前、メッキ磨きや、ステンレス製クリーナーで手入れしておくといいですね。

メッキマフラーの手入れ方法と注意点

メッキは柔らかいため、ピカールなど目の粗いコンパウンドで磨くと、細かい傷が付きます。

メッキ用の専用クリーナーを使うのが無難です。

マフラーの再メッキ

依頼を受けてくれる業者さんを見つけるのが困難、カーボンを除去しなければならない、超高額になるなど、様々な課題があります。メッキは塗装よりはるかにハードルが高いです。

例:錆がひどい場合、メッキを剥がす酸を使用した際、母材がボロボロになって再メッキ不可能になる。

お勧めのメッキ製品用クリーナー

メッキマフラーの錆取り剤

お値段はちょっと高めですが、メッキ保護剤(専用クロス2枚)+サビ取り剤(専用クロス1枚)がセットになっていて、使い勝手が良いと感じています。

同製品はフロントフォークの軽微な錆落としにも使えます。

ハーレーなど、メッキパーツの多いバイクに乗っている方の間でよく使われているとか。

ステンレス製

ステンレス製マフラー(チャンバー)の場合、さまざまな研磨剤があって選べます。

ちょっと磨く程度ならピカールでいいと思いますし、ステンレス専用の研磨剤を使ってもいいと思います。

2ストのスチール製チャンバーは錆び対策として、エンジンオイル(2スト・4ストどちらでも可)を塗布します。

マフラーの排気漏れ修理

筆者のCB125Tマフラーは、テールパイプ側のすき間から排気漏れしていました。

CB125Tマフラーの排気漏れ修理

耐熱性のあるワコーズのGM-T ガスケットですき間を塞ぎました。その後、3年以上、排気漏れしませんでした。

乾いても弾力があるので、それが良かったのかもしれません。

このあと、元どおりにマフラーを取り付けたら作業完了です。

カーボン除去をバイクショップに頼める?

2ストはその昔、

チャンバーを真っ二つにカットしてカーボンを除去した後、溶接して元に戻す

というショップもあったようです。

ただ、煙や臭いの問題がありますから、現在だと場所を選ぶでしょうね。まずはチャンバーを販売しているショップ(製造元)に問い合わせるのがいいと思います。

4ストは・・・どうでしょうね。

とても手間暇がかかりますから「いくらでもお金を払うからやってください!」ぐらいのノリで頼まないと、むずかしいと思います。

私だったら2気筒のCBTでも、お金をもらったとしてもカーボン除去はやりたくないですからね。工程自体は単純に思えるかもしれませんが、実際やるとかなり大変な作業です。

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