乾ヤスタカ|コアなバイクブログ

【初心者向け】4ストバイクのオイル量 点検方法 「窓・ゲージタイプ対応」

バイク オイル量確認

本記事の閲覧数が55,000を超えました。ありがとうございます。「点検窓タイプ」の確認方法も追加しました。

なぜオイルの量を点検する必要があるのか?

オイル管理がバイクの寿命を決定づけるからです。

4ストロークエンジンは、オイルが循環するため原則としてオイルが減ることはありません。

(ほとんど気づかないぐらい、わずかに燃焼します)

正常なバイクであれば、オイルが減っても微量なため、2スト車みたいに頻繁にオイルをつぎ足す必要はありません。オイルをつぎ足さなければならなくなる前にオイル交換の時期がやってくるからです。

もし、オイルが極端に減ったり、オイルに金属粉が入っていたりといったトラブルが起きた場合でも、普段から点検していれば異変に早く気付くことができます。

早期発見すれば、多額の修理代を払わずにすみますし、大きな事故も避けることができます。

エンジンオイル 乳化
乳化して白くなったエンジンオイル

ケース1

エンジン以外の修理で入庫したバイクのエンジンカバーを取り外すと、エンジンオイルが乳化していた。

水と油(オイル)が混ざった状態だ。しばらく乗らなかったり、定期的にオイル交換しなかったり、短い距離しか走らない場合、結露などによってオイルが乳化しやすくなる。

逆に頻繁にバイクに乗る場合、エンジンの油温が高くなるまで走っている場合は、オイル内の水分がなくなるため、こうした乳化は起きにくくなる。

CB125T 焼き付いたピストン
焼き付いたピストン

ケース2

購入後、乗って帰る途中でエンジン焼き付き。エンジンオイルが入っていないことが原因だった。修理にはエンジンオーバーホール(全分解)が必要になる。

個人売買で購入した場合は当然だが、ショップで購入した場合でも、(うっかりミスを防ぐ意味で)自分でオイルレベルをチェックしたほうがいいと思う。

ほかにも、

・エンジンオイルが極端に減少する

・マフラーから白煙を吹いている
(湯気ではなく煙。湯気が出るのは正常です)

こうした現象が起きている車両は、何らかのトラブルを抱えています。

遅かれ早かれ修理が必要になるケースが多いです。

とくに白煙がガソリン臭い場合、キャブレターの不調が考えられます。

たとえば、キャブレターがオーバーフローすると、場合によってはガソリンがクランクケースの中に溜まってしまうことがあります。つまりエンジンオイルの中にガソリンが混ざってしまうわけです。

こうなると、エンジン内部にダメージが生じます。

ふだんからエンジンオイルの量を確認していれば、ガソリン臭がしたらすぐ気がつくでしょうし、少なくとも、致命傷を回避することができます。

マシントラブルの前兆を見逃したり、そのまま放置して乗り続けた結果、あとで修理代が高くつくケースがよくあるので注意が必要です。

少なくとも1ヶ月に1回。ツーリング前とツーリング後にオイルを点検しましょう。

(筆者は1週間に1回、点検しています)

きちんとメンテナンスすれば長きにわたって健康を維持できる 乱雑に扱えば病気になりやすくなる

人間の体と同じです。

前置きはこれぐらいにして、オイル量の確認方法です。

実際の確認方法は、ご自分のバイクの取扱説明書を参考にしてください。

エンジンオイル量の点検4つのポイント

1)できるだけ平坦な場所にバイクを置く

オイル交換時にかぎった話ではありませんが、傾斜になっている所にバイクを停めて、うっかりコカしてしまった!

というのはよくある話です。お財布にも精神的にもダメージが大きいので注意しましょう。

2)センタースタンドを使う

センタースタンドが無い車両の場合、誰かに手伝ってもらうか、ジャッキなどを使用して車体をまっすぐ立てるようにします。

3)エンジンが冷えている時に確認する

エンジンが冷えている時と、暖まった時ではエンジンオイルの量が変わります。

エンジンが冷えてる状態 = クリアランスが大きい = 点検時のオイル量は少なくなる

エンジンが暖まってる状態 = クリアランスが小さい = 点検時のオイル量は多くなる

金属が熱によって膨張し、クリアランス(隙間)が変わるからです。イラストを見てください。

熱膨張とは

シリンダーとピストンの熱膨張をイメージしたものです。

左側がエンジンが冷えた状態。クリアランスが大きいので、エンジンオイルが入るスペースが広いです。

エンジンが暖まると、クリアランスが小さくなり、エンジンオイルが入れるスペースが狭くなります。そのため、エンジンが暖まった状態でオイル量を点検すると、オイル量が多くなります。

エンジンが冷えた状態で確認した時より、オイル量が多く見えるんですね。

で、またエンジンが冷えてからオイル量をチェックすると、今度はオイルが減ったように見えます。広がったクリアランスにオイルが入るからです。

むずかしいですか? では風船をイメージして下さい。

エンジンが暖まると、風船がふくらむ。エンジンが冷えると風船がしぼんでいく。風船が膨らむとクリアランスが小さくなって、風船がしぼむとクリアランスが広くなる。

なんとなく、イメージできればそれで十分です。

エンジンオイルの入れすぎに注意!

本当に言いたかったのはこれ。

ご自分でオイル交換する場合、注意していただきたいのはエンジンオイルの入れすぎです。

エンジンオイル注入口に「オイル交換時 1.4リットル」といったメーカーの表示があると思います。エンジンオイルは多すぎても少なすぎても故障につながります。

規定量を測ってオイルを入れるわけですが、オイルを注いでオイル量を確認すると「あれ? 少ない?」と思う事があります。さきほどお伝えしたとおり、エンジンが冷えているからです。

この場合、オイルを継ぎ足してしまうと、入れすぎになってしまいます。

一度、エンジンをかけて、しばらくアイドリング状態にしておきましょう。(エンジンが軽く暖まる程度でOK)

それからもう一度、オイル量を確認すると、ちょうどいい具合になっているはずです。

4)必ずエンジンが停止した状態でおこなう

以上、4つの条件を満たしている前提でオイル量の確認方法をお伝えします。

どうやって確認するのか?

オイルレベル点検窓

エンジン側面にオイルの点検窓がついてる車両があります。この場合、外から目視で確認ができます。

オイルレベル確認方法
GPZ900R
エンジンオイル 乳化
2ストロークのギアオイル点検窓

オイルに水分が混入し、点検窓が白くなっている。このような場合、オイルが劣化してしまうため、速やかにエンジンオイルを交換したほうがいい。

エンジンオイル 水

ギアオイル(4サイクルエンジンオイル)を抜くと、目視で水が確認できる。

点検窓タイプの場合、経年劣化で窓(内側)がくもってしまい、オイルの残量が見えない事があります。窓部分の交換は、おそらくエンジン全分解になると思います。

オイルレベル確認方法

1,エンジンをかけて、(冷間時)3分から5分ほど暖機します。

2,エンジン停止後、車体を垂直にして、オイルレベルをチェックします。(オイルが見えない場合、エンジンを切ってから数分待ちます)

オイルレベル確認方法
点検窓イメージ

3,上限と下限の範囲内にオイル量があるかどうか、確認します。

もし、下限よりも少ない場合、オイルを足してください。逆に上限を上回る場合、入れすぎという事になります。

オイルレベルゲージ

HONDAのCB125Tを使ってオイル量の確認方法を解説します。

CB125T JC06
CB125T

1,カブなど、レベルゲージがねじ式になっている車両はゲージ(キャップ)を取り外します。

バイク 4スト エンジンオイル量 確認
CB125T

キャップを緩める前にゴミが入らないよう注意しましょう。

キャップを抜いたら、下の方に目盛りがついています。

2,次に、ゲージに付着しているオイルをティッシュやキッチンペーパーで拭き取ります。
そしてゲージを元の状態に戻します。

3,車種によりますがCB125Tの場合、キャップのねじを締めずにオイル量を計測します。

この状態でもう一度オイルゲージを確認します。

4ストバイク オイル量

上下の赤線がオイル量の適正範囲です。

エンジンオイルは多すぎても、少なすぎても故障につながります。筆者はだいたい黄色線の当たりでオイル量を設定しています(その理由はのちほど)

ちなみに、バイクショップは黄色線から上限の間、つまり、やや多めにオイルを入れる傾向があるようです。

(逆にレースでは抵抗を減らすためオイル量をギリギリまで少なくします)

なお、

・年式の古いバイク
・過走行のバイク
・仕様により比較的オイル消費量が多いバイク

このようなケースでは黄色線より若干、多めにオイルを入れる事があります。

走行しているうちにオイルが燃焼して、減ってしまうからです。もし、気づかずにそのまま乗っていると、エンジンが焼き付いてしまいます。

基本的に上記に該当しない場合は、黄色線の前後ぐらいまで入れておけば問題ありません。

もし、オイルを入れすぎてしまったら?

上限を上回るほどオイルを入れてしまった場合、抜くしかありません。

逆に言うと、上限を下回っていれば許容範囲なので、そんなに気にする必要はないかと思います。

たとえば筆者の場合、長距離ツーリングに行く時はオイル燃焼による減りを考慮して、黄色線より若干、オイル量を増やしています。

オイル量が増えるほど、エンジンのレスポンスは落ちますが、まぁ保険のためといったところでしょうか。

(筆者のCB125T(142ccc化)の場合、走行4万kmを超えてもオイルは全くと言っていいほど減りません)

オイル量の点検はバイク初心者や、自分でメンテナンスをした事が一度もない人にお勧めです。

簡単ですし、失敗しようがないですからね。ただ、なるべく平坦な場所で、滑らない場所で点検してください。

実例 エンジンが壊れる原因トップ3

もう一度、大事なことなのでお伝えしておきますが、オイルやオイルフィルターを定期的に交換して、日頃からメンテナンスしていれば、エンジンはそう簡単に壊れないものです。

1,オイルを交換していない

2,オイルが規定量入っていない(極端に多い/少ない/そもそも入っていなかった)

3,エンジンが冷えた(油温が低い)状態で高回転まで回す(とくに冬場、暖機運転を怠った場合)

→クランクシャフトが焼き付く

エンジン修理で持ち込まれるバイクの大半が、こうしたメンテナンス不良が原因です。

(キャブレターやセッティングを変えているなど、改造をおこなっている場合、それが原因という事もあります)

ZRX400エンジン腰上OH

ZRX400のシリンダーヘッド。キャブレターのオーバーフローによりエンジンオイルにガソリンが混じっていた。

リトルカブ 焼き付いたピストン

まったくオイル交換せず、エンジンが焼き付いたリトルカブのピストン。頑丈なエンジンでもメンテナンスは必須だ。

アドレスV125Gミッション

スクーター。しばらくギアオイルが交換されておらず、水が入ってサビが発生していた。

スクーターでも、ミッション車でも点検を習慣にしましょう。

「整備済み」のバイクをショップで購入した場合でも、なぜか、エンジンオイルやクーラント(冷却水)が規定量入っていなかったケースも実際にあります。

たとえショップに依頼した場合でも、自分でもチェックしましょう。

とくに危険なのが個人売買や、現状渡し(未整備)販売。購入して、乗って帰る途中にエンジンが焼き付いたという事例もあります。

(エンジンオイルが入っていなかったことが原因)

新車や、エンジンをオーバーホールした場合は慣らし運転を。

キャブ車はもちろん、インジェクション車も暖機運転が必要です。

筆者は60基以上のエンジンオーバーホールの現場に立ち会っていますが、慣らし運転、暖機運転、オイル管理がエンジン寿命を決定づけると、つくづく感じています。

バイク オイル量確認

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

シェアする