「YSSのリアサスが気になるけど、耐久性や品質が心配・・・」
という方向けに過酷な耐久テストの結果と、なかなか一般には入手できない話をシェアします。
YSSサスペンションとは
どんな企業なのかを簡単に説明します。
創業1983年、タイ王国に本社をおく2輪・4輪の世界的サスペンションメーカー。
(台湾や、中国と勘違いされることが多いですが、タイランドです)
モータースポーツの本場、スペインをはじめとするヨーロッパ選手権や、ニュージーランドで数々のタイトルを獲得。オンロード・オフロードを問わず、高い技術水準を世界で証明しています。
商品ラインナップは3,100車種以上、その数は8,200種類以上(2023年4月時点。4輪を含む)
世界で60以上の販売拠点をもち、R&D(研究開発センター)は日本、ニュージーランド、スペイン、オランダ、イタリアなど各地にあります。
50ccから、日本車・ヨーロッパのリッタースーパースポーツ、ハーレーダビッドソン、ダックスやモンキー125など、幅広い排気量・ジャンルの車種をカバーしています。
生産はタイ王国のほか、日本国内で開発・生産されている製品もあります。
https://garage-shonan.wixsite.com/info/yss-suspension
2023年4月24日、タイに「YSS DC(Distribution & Service Center)」がグランドオープンしました。

直近の売上高のほか、今後の経営計画も発表されています。
経営が健全じゃないと、ちゃんとした製品は作れない
会社の財務状況はけっこう大事です。
結局のところ、製品を開発したり、作っているのは人ですからね。赤字続きだと、優秀な人が去って行きます。
経営方針も同じ。たとえば、一時的なトレンドを「自社の実力」と勘違いして拡大路線に走ると、ブームが落ち着いた途端、業績が下がり始めます。
某ステーキショップのように急激に伸びて、急激に落ちるのは世の常です。
なので筆者は経営方針とか、とくにトップの人の考え方を注意深くチェックしています。
通常より厳しい環境で使用したら?
YSSのリアサスペンションを装着して4年間、18,770km走行して検証をおこないました。
かんたんに自己紹介させていただくと、筆者は2017年に有限会社ガレージ湘南とYSSと共同で、CB125T用 YSSリアサスペンションの開発に携わり、テストライダーを務めました。
(撮影・販売サイト製作・集客・販売戦略・プロモーション・コンテンツ制作をワンオペで手がけています)
私自身、この時に初めてYSS社のリアサスペンションを使う事になりましたので、耐久性が気になっていました。
「YSS」という名前は聞いたことがあるけど、くわしく知らない状況。
「タイ王国に本社があるらしい」そのぐらいしか、知識がありませんでした。
ですので販売前のテストはもちろんのこと、販売を開始した後も、継続的に耐久テストをおこなっていました。
その後、ガレージ湘南からVT250 SPADA用、CBR250RR MC22用のリアサスもリリースすることになり、3車種以外を含めて200名以上のお客さまに、YSSリアサスペンションを提供してきました。
購入者の方々からのフィードバックを蓄積し、私自身の4年におよぶテストが終了したため、ようやく検証結果をお伝えできるようになりました。
(リアサス分解写真あり)
バイク リアサスペンションの寿命って?
よく使われる言葉ですが「リアサスの寿命」って、すごくあいまいな表現です。
なので、まずは「具体的にどういう状態がリアサスの寿命なのか?」を明確にしようと思います。
YSSの推奨は、フロント・リアサスペンションともに
(ストリート走行の場合)「10,000kmから20,000km走行、または2年に1度のオーバーホール(あるいは交換)」
YSSサスペンション取扱説明書より
とされています。
上記のメンテナンスサイクルは、オーリンズやWPなど、ほかの社外サスペンションや、純正サスペンションも基本的に同じです。
純正サスペンションだから特別、長持ちするというわけではないですし、高額なサスペンションだから耐久性も高い・・・というわけではありません。
上記のメンテナンスサイクルが絶対というわけではなく、バイクやライダーの使用環境によって差があります。
それを踏まえた上で、「だいたい、これぐらいにはメンテナンスしたほうがいいよね」という目安が、上記のメンテナンスサイクルです。
レースで使用した場合の寿命
一般公道ではなく、レースで使用した場合、「20時間走行ごと or 1シーズン」がオーバーホール(または交換)の推奨サイクルになっています。

リアサスペンションは、おおまかにスプリングと、ダンパー(減衰装置)の2つで構成されています。

ダンパーの中にはサスペンションオイルが入っていて、徐々に劣化していきます。
オイルが劣化すると、(エンジンオイルと同じように)粘度が低下して、シャバシャバになります。すると、ダンパー本来の仕事ができなくなる。
これがリアサスがへたった状態。リアサスの寿命です。
もちろんダンパーオイルの劣化だけでなく、内部部品も消耗します。

つまり新品サスペンションを100%とした場合、徐々にバイクの運動性能が低下していくわけです。
運動性能が低下するということは、コーナー(カーブ)で曲がりにくくなったり、路面の凹凸でバイクが跳ねたり、物理的な変化が出てきます。
安全・スムーズに走れなくなってくるわけですから、心理的にも怖い思いをしたり、不安を感じたり、ストレスを感じたり、疲労感につながります。
中古車の場合、初心者ライダー、ベテランライダーに関係なく、購入時からダンパーが抜けていても
「こんなものかな」
と思って乗っている人が多いです。(心理学的な理由はこちらの記事で解説)
上記以外に、見た目(外観)から、リアサスの寿命を判断できるものとしてはオイル漏れです。
メンテナンスサイクルに関わらず、オイル漏れが発生したらオーバーホール or 交換になります。
(のちほど解説します)


本物が本体と別体タンクが内部でつながっているのに対して、なんちゃって別体タンクは、内部がつながっていない。ただの飾り。
海外のYSSライダー 評価と実績
日本ではあまり知られていないと思いますが、
タイ王国などアジアはもちろん、ヨーロッパや南半球のロードレースでは、ミドルクラスだけじゃなく、リッタークラスのマシンにYSSサスペンションが採用。
数々のタイトル獲得や、勝利に貢献しています。

ピッロ選手はドゥカティのMotoGP DUCATIの開発ライダー。CIV SBKクラス2022年チャンピオンでもある。
バーニー・レーシング・チームはWSBKでオーリンズを使っているが、CIV イタリアロードレース選手権ではYSSを選択した。2023年 CIV SBKクラス シリーズランキング2位。

ロレンツォ・ザネッティ選手はWSBK(スーパーバイク世界選手権)DUCATIのテストライダーを務めている。
2023年 CIV SBKクラスでシリーズチャンピオンとなった。

CIV イタリアロードレース選手権 2023年 スーパースポーツ300クラス
Round5ムジェロ戦 レース2終了時点で、ブルーノ・イエラチ選手がシリーズチャンピオン獲得。

10代の頃からユーチューバーであり、デジタルクリエイターでもあるルカ選手。NATIONAL TROPHY1000のほか、E-Motoにもエントリーしている。

ESBK スペインスーパーバイク選手権 2022年 STK600チャンピオンのエリック・フェルナンデス選手。

ESBK スペインスーパーバイク選手権 2023年 スーパースポーツ600ニュージェネレーションクラスでタイトルを獲得したアンディ・ベルドア選手。

ESBK 2023年 スーパースポーツ300 シリーズチャンピオン ゴンザロ・サンチェス選手。

ESBK 2023年 PreMoto3 シリーズチャンピオン アレックス・ロンガレラ選手。

ESBK 2023年 Moto4 シリーズチャンピオン アンドレス・ガルシア選手。

2023年 ニュージーランド スーパーバイク選手権 SS600/SS300の両クラスでタイトルを制した、16歳の新チャンピオン コーマック・ブキャナン選手
全てのサーキットでコースレコード更新。(チームメイトはシリーズポイントランキング2位)
世界選手権で4年連続タイトル獲得
スーパーバイク世界選手権(WSBK)と併催されるスーパースポーツ300世界選手権(WSSP300)で、YSSサスペンションのサポートライダーが4年連続タイトル獲得。
ジェフリー・バイス選手(自身2度目のタイトル獲得)

アルヴァロ・ディアス選手

エイドリアン・フエルタス選手

ジェフリー・バイス選手

その他の選手権で優勝
2022-2023年までの優勝・表彰台獲得を含めると、とても紹介しきれないほどの数があります。




フランマン選手は2勝を挙げ、ポイントランキング2位でシーズンを終えた。

ロリス選手のお父さんは、鈴鹿8耐や、WGP500に出場していたバリー・ベネマン氏。
YSSサスペンション 直近の海外レースタイトル
・スーパーバイク世界選手権 WSSP300 4年連続タイトル獲得
ジェフェリー・バイス選手 2023シリーズチャンピオン
アルヴァロ・ディアス選手 2022シリーズチャンピオン
アドリアン・ウエルタス選手 2021シリーズチャンピオン
ジェフェリー・バイス選手 2020シリーズチャンピオン・CIV イタリアロードレース選手権
スーパーバイク1000 ロレンツォ・ザネッティ選手 2023シリーズチャンピオン
スーパースポーツ300 ブルーノ・イエラチ選手 2023シリーズチャンピオン・スペインESBK スーパーバイク選手権
SS600NG アンディ・ヴェルドア選手 2023シリーズチャンピオン
SS300 ゴンザロ・サンチェス選手 2023シリーズチャンピオン
PreMoto3 アレックス・ロンガレラ選手 2023シリーズチャンピオン
Moto4 アンドレス・ガルシア選手 2023シリーズチャンピオン
STK600 エリック・フェルナンデス選手 2022シリーズチャンピオン
SBK junior アルヴァロ・ディアス選手 2021シリーズチャンピオン
SBK PreMoto3 アルヴァロ・フエルテス選手 2021シリーズチャンピオン
SBK Moto4 アレックス・ロンガレラ選手 2021シリーズチャンピオン・スペイン クラシック・スピード選手権
セルジオ・フエルテス選手 2022-2023シリーズチャンピオン・NZSBK ニュージーランド ロードレース選手権
SS300/SS600 コーマック・ブキャナン選手 2023シリーズチャンピオン
2つのクラスでシリーズチャンピオン獲得・ヤマハ R6 Cup
アルヴァロ・フエルテス選手 2023シリーズチャンピオン
挙げるとキリがないので、くわしく知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてください。
ストリートのYSSライダー
日本同様、タイでもハーレー人気は高く、YSSサスペンションユーザーが多いです。

新製品のYSS倒立フォークと、ステアリングダンパー、リアサスペンションが装着されている


ほかにもミニバイク、アドベンチャー、オフロードマシンなど、排気量・車種・メーカーを問わず、世界中にYSSユーザーがいます。(世界各国のFacebookを見ている限り)
YSSサスペンション 地元ユーザーはどんなバイクに装着してる?
ドイツのクラシック バイクレース
オッシャースレーベン2023は日本国内メーカー、ドゥカティ、ラベルダ、ビモータ、モトリーニ、トライアンフ、MVアグスタなど、1970年代から2000年ぐらいまでの旧車が参加するイベント。
参加車両を見ると、かなりの割合でYSSサスペンションユーザーがいる事がわかります。
多すぎて全部は紹介しきれないので、一部を紹介します。




劣化したリアサスペンションの症状
乗っている時
- コーナリング中、車体が跳ねて挙動が不安定になる
- コーナーリングで思うように曲がらず、膨らんでしまう
- 路面の凹凸や減速帯でバイクが跳ねてしまい、安心して走れない
- 高速コーナーや高速道路の継ぎ目で車体がヨレる感じがする
- 乗車時にシート高が下がりすぎる
- ダンパー調整(リバウンドアジャスター)してもほとんど効果が感じられない
外観上
- オイル漏れしている
- ダンパーロッド(スピンドルロッド)に傷や錆がある
上記は一例です。
実験したサスペンション
ここからが本題。
テストをおこなったのはモデルME302、非分解式のリアサスペンション。
イニシャル(プリロード)調整機能のみの、シンプルなエントリーモデル。CB125T用のイニシャル調整機能付きサスペンションは世界初となる。

走行距離
1本目(試作品):3,576km
2本目:15,194km
仕様の異なるリアサスを2本テスト。
テストをおこなったバイク

HONDA CB125T改 2001年式(142cc化して軽二輪登録済み)
エンジン:空冷4サイクルOHC2バルブ2気筒
排気量:124cc
最高出力:15PS/11,000rpm
最大トルク:1.0kg-m/8,000rpm
車両重量:139kg
変速機:5速リターン
型式:CB125T 1
車体番号:JC06-1600001~
https://inuiyasutaka.net/bikeblog/series-spec/
過酷な条件
市街地、バイパス、高速道路、峠道、未舗装路など、公道で考えられるすべてのシチュエーションを、オールシーズン走行。
最低走行時間を2時間以上とし、とくに熱的にサスペンションに厳しい夏場は、あえて長時間の連続走行をおこなった。ダンパーオイルの油温をめいっぱい上昇させ、過酷な状況をつくることで、通常よりハードな負荷を与えるためだ。
多いときは、これを朝から夕方まで一週間、毎日おこなった。
加えて、10kg以上の重りを積んで走行したり、通常の走行なら避ける路面のギャップを、あえて通過するようにしていた。(わざわざギャップのある箇所をめがけて走っていた)
サイトでくわしく話しているが、人間にとっても、この上なく過酷なテストだった。
リアサスペンションを分解
テストで使用した2本目(15,194km)のリアサスを、同製品の販売元である有限会社ガレージ湘南 日向社長に分解していただいた。
(日向社長は鈴鹿8時間耐久ロードレースに15年連続参戦。かつてはオーリンズ サスペンションのプロショップをやっていた)
本来、非分解式のものを強引に分解しているため、金属片がついていたり、部品が一部、壊れているが、ご容赦願いたい。

メッキが施されたダンパー(減衰装置)ダンパーロッドはきれいなまま。オイル滲みもなかった。
あとでくわしくお伝えするが、劣悪な環境で保管(放置)していたにもかかわらず、少しもメッキにサビが発生していないのは優秀だと思う。

写真左の穴は窒素ガスを注入するところ。写真右は内側から撮影したものだ。

内部の壁面も大きな損傷は見られなかった。

写真はダンパーの中の部品を上からと、横から撮影したもの。
エンジンのシリンダー(筒)内をピストンが上下に往復するのと同じように、ダンパー内部でもピストンが動く。
ただ、エンジンとちがってダンパーのピストンには「オリフィス」と呼ばれる空洞がある(写真左)。空洞のなかをダンパーオイルがとおることで、ゆっくりと動くようになっている。

左が1本目に分解したサスペンションで、今回分解したのは右側。
さきほど紹介したとおり、ストリート走行では10,000kmから20,000kmごと(または2年に1回)のオーバーホールが推奨メンテナンスサイクル。
そういった意味で15,194kmは、距離だけを考えると、まだ余裕がある。ただし、通常よりも過酷な条件で使用したことを考慮すると、数字以上に負担がかかっている。
それらを踏まえて言うと、ダンパーオイルの状態は妥当なところだった。
実際に走っている限りでは、体感レベルでリアサスのへたりを感じる事はなかった。
(高速道路で5速アクセル全開でコーナーリングできるほど)

走行距離2万km以上、KTM390アドベンチャーのWPリアサスペンション
サスペンションの硬さ
すこし余談になるが、筆者はCB125Tに、新品の純正リアサスペンションを装着して走ったことがある。

抜けきった純正サスから新品に交換すると、しばらくは気持ちよく走れるが、15,000km走ったぐらいから顕著に柔らかく感じるようになった。
20,000kmに達する頃には、交換前の純正サスと同じく、ダンパーが抜けた状態になった。
CB125Tの純正リアサスはもともとの設計が柔らかすぎるのかもしれないが、体重50kg未満の筆者が乗ってこの有様。
だからYSSのCB125T用リアサスは純正と比較して、スプリング・ダンパーともに硬めの方向に設計してある。
(あくまでストリート向けなので「本来このぐらいの硬さは必要だろう」という程度)
よりくわしいサスペンションの話は下記の記事で解説しています。
オイル漏れの判断基準
補足として、オイル漏れでありがちな勘違いについて解説する。

さきほどのCB125T純正サスペンション(使用後)と同じく、ダンパーロッドにオイルがべっとり付いている。
(ダンパーが下向きのサスペンション)
見た目だけの話ではなく、実際に走ると完全にダンパーが抜けきっている。


それぞれ異なる製品。
新品でも使用すると、ダンパーロッドにうっすらオイルが付く。ダンパーの中にはオイルが入っているわけだから、当然といえば当然。
この現象をオイル漏れと勘違いする人がたまにいる。
しかし、フロントフォークを見ていただくとわかるように、この程度であれば正常だ。
耐候性は?
これは意図せず、結果的に「耐候テスト」になってしまった。
1年6ヶ月もの間、バイクを放置した。
しかも、海まで徒歩10分のところに放置していたため、潮風や雨にさらされるというリアサスにとって劣悪な環境だ。(まったく磨いてない)

フロントフォークや各部のサビをご覧いただくと、どれほど厳しい環境かお分かりいただけると思う。

YSSのスプリングにはパウダーコート(粉体塗装)が施されているが、さすがにところどころ錆が発生していた。
パウダーコートとは?
静電気の力を使って顔料を吹き付ける塗装のこと。バイクのフレームやホイル、身近なところでは自転車や洗濯機、ガードレールや信号機など、建築や工業用途でひろく使用されている。
ちなみに常時、海の近くに駐まっているバイクのリアサスをいくつも観察したが、これと同じような状態か、完全に錆びているものが多かった。
その点を考慮すると、パウダーコートの耐久性は純正のリアサスと遜色ないと思う。
(湘南を走るバイクのサスペンション スプリングは、けっこうな割合で錆びている)
筆者と同じような劣悪な環境で放置しないかぎり、そう簡単に錆びることはないはずだ。

フロントフォークにも、リアサスのダンパーロッドの表面にもサスペンションオイルが付着している。
ところが、前出の中華製フロントフォーク(写真)は激しく錆びているのに対して、分解したYSS製ダンパーロッドのメッキは少しも錆びていなかった。
この差はメッキの質によるところが大きいと考えられる。
まとめ
筆者は純正・YSS以外の社外サスペンションの両方を含めて、(執筆時点で)90台分以上のサスペンションを観察しています。
その前提でいうと、YSSのメッキ(ハードクロームメッキ)はオーリンズや、純正リアサスのメッキと比較しても、引けをとらないと実感しています。
車種専用で、使用用途に合った正規品のサスペンションを正しく取り付け、適切な調整がおこなわれているかぎり、「社外品だから寿命が短い」ということはない、と考えていいです。
さらに過酷な環境の使用実績
2022年12月、タイの「チャーン・インターナショナルサーキット」で開催されたハーレーダビッドソンのタイムアタックレース。
バイクの総重量は350kg。

ハーレーダビッドソン タイムアタック競技会で優勝
新製品のフロントフォークキットのほか、ステアリングダンパーと、リアサスペンションを装着したマシンは、ツーリングクラスで優勝(総合3位)


YSSは4輪のサスペンションも設計・開発していて、「世界一過酷なモータースポーツ」といわれるダカール・ラリーのマシンにも採用されています。
ダカールラリー 9,000km超を完走

サウジアラビアの砂漠の真ん中で丸 14 日間続くダカールラリー。
YSSレーサーの2名は、合計タイム60時間39分32秒、世界45人中14位で2023年のレースを完走しました。
それぞれ、筆者のテストなど、及ばないぐらいの環境下で酷使されています。
まちがった情報が検索上位に表示されることがある
「社外品は寿命が短い」という情報をろくに根拠を示さず発信しているバイクサイトを観ると、「おそらくサスペンションのことを知らないWEBライターが記事を書いたのだろうなー」と思う。
インターネットは手軽に情報を発信・受信できる反面、まちがった情報を信じるリスクもあります。
(オイルの記事にも書きましたが、有名バイクメディアも結構、まちがいが散見されます)
結論に飛びつかず、「なぜなのか?」根拠をよく確認したほうがいいと思います。
ちなみに、本記事を含め、YSSサスペンションの耐久テスト結果を、わたしたちが各ネット媒体で発信するようになって、YSS製品を扱う業者さんが「高耐久性」を広告に表示するようになりました。
今までそんなことサイトに書いてなかったのにね。笑
新品なのにオイル漏れする理由
並行輸入品を取り付けて、トラブルになるケースが多いようです。
原因について、下記の記事で解説しています。
大きすぎるリアサス流用の危険性
「自分のバイクには製品ラインナップがないから、他車種のものを流用しよう」
と考えている人がいるかもしれない。
もし流用した場合、どんな隠れたリスクがあるのか?、トラブル事例を紹介。
利用者のレビュー
筆者はショッピングサイト、SNSを含めあらゆるレビューに目を通しています。
もちろん否定的な意見や、レビューも見受けられます。
しかし、ほとんどのケースでは
・正規品 or 並行輸入品
・取り付けたバイクの状態
・取り付けをおこなった人の作業レベル
・操作やセッティングがまちがっていないかどうか
・どういう使い方で、何キロ走行したか
これらの情報が不明確です。
なので、的を射た意見かどうか、言い分に妥当性があるかどうか判断しかねると感じています。
事実、リアサスに限らず、操作方法や、取り付け作業をミスしたにもかかわらず、「製品のせいだ」と思い込んでいるケースが多々、あるからです。
断片的な情報、一部だけを切り取った情報を鵜呑みにするのは、けっこう危険かなと思います。
以下はガレージ湘南でリリースした製品のレビュー。
お客さまから頂戴した内容をそのまま、掲載しています。