CB125Tは免許を取って間もないライダーも増えているようなので、念のため。
けっこう大事な話です。
重大なペナルティ
125cc(原付二種)のバイクをボアアップして、排気量が125ccを越えると、市役所や陸運局で軽二輪登録(126cc~250cc)が必要です。
もし、ボアアップしたのに原付二種登録のまま乗っていると
1,無免許運転
2,脱税
になります。
142ccにボアアップした場合、普通二輪免許(または大型二輪免許)が必要になりますので、小型二輪免許(AT限定を含む)だと、無免許運転になってしまいます。
(正確には免許条件違反と言います)
道路交通法
第117条の2の2 次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
この場合、反則金の違反キップ(青色)ではなく、いきなり逮捕される事があります。
それだけではなく、免許取り消しになったり、免許取り消しから数年間は免許の交付を受ける事ができなくなる可能性があります。
無免許運転ってそれだけ重罪なんですね。
それに、忘れてならないのが軽自動車税。
原付二種だと2,400円(91cc~125ccの場合)ですが、軽二輪(126cc~250cc)だと3,600円です。
「たった1,200円の違いじゃん」
そう思うかもしれませんが本来、3,600円かかる税金を2,400円しか払っていないわけですから、脱税である事には変わりありません。
後日、脱税行為が発覚した場合、本来納める金額を払わなければならないのはもちろんのこと、延滞金などのペナルティが加算されることがあります。
たまに「250ccのバイクに350ccのエンジンを載せています」という車両を目にすることがありますが、これもきちんと手続きしないと、脱税になります。
大事なことなので少し長くなりましたが、ボアアップする場合は「きちんと軽二輪登録しましょう」と言いたかったのです。
法律的な根拠
独立行政法人 自動車技術総合機構のホームページにある
審査事務規程別添4「改造自動車審査要領」に原動機の総排気量を変更するもの(ボア・ストロークの変更)が改造であることが明記されています。
どうせバレないから問題ない?
実際のところ、違法改造を得意げに話すおっちゃんライダーも世の中にはいます。
若いころのヤンチャな武勇伝?ならまだしも、中高年で違法改造をやってると軽蔑されます。
(少なくとも筆者はそういう人たちと関わり合いたくないです)
それに年々、コンプライアンスが厳しくなっていますから、バイクショップで修理も断られます。
そりゃぁ、そうですよね。バイクショップも、違法改造されたバイクを修理して問題が起きた時、巻き込まれたくないですから。
バイクショップさんでも「平気で違法改造して乗り回している人と関わりたくない」という人もいます。
べつに真面目ぶって言ってるのではなく、申請しないで乗り続けるデメリットが大きすぎるので、素直に改造申請手続きしたほうがいいと筆者は思います。
「ボアアップで逮捕されました」
というニュースを見たことないけど?
そういう意見があると思うので言っておくと、基本的にニュースメディアは、センセーショナルな事件・事故しか取り上げません。
ようするに、社会的に衝撃的な内容で、視聴率がとれるものですね。
地味というか、あまり多くの人が関心を示さない事件はニュースとして取り上げないです。
検察庁の方が言ってましたが、ふだん私たちが目にする犯罪関連のニュースは、ほんのごく一部。逆にいうと、報道されない事件は、星の数ほどあります。
「ニュースで見た事がないから大丈夫」という甘い考えは、捨てたほうがいいでしょう。
50ccのまま原付2種登録するならOK?
結論から言うと、アウトです。
「本当は50ccだけど、2種登録して、多めに税金を払ってるからいいじゃないか」
という意見もありますが、公的機関にウソの内容を記載して、提出した時点でアウト。
文書偽造の罪(刑法第17章)に問われます。
刑法は税金とは別なので「多めに税金を払ってるから許します」とは、ならないです。ようするに「小細工はしないほうがいいよ」という事です。
ボアアップしたときの手続き方法
おおまかにいうと
1,ナンバープレートを取得した市役所
2,管轄の陸運局
で手続きすることになります。
現在のナンバープレートを返して、新たに軽二輪(白ナンバー)を取得するからです。
お住まいの地域の陸運局を調べてみてください。
地域によって多少、手続きの流れが違うかもしれないので、事前に管轄の陸運局や、市役所に確認することをお勧めします。
(管轄の市役所や、陸運局のサイトを見ておくといいです)
私の場合、陸運局の窓口で確認してから、軽二輪登録しました。(1回で無事、登録できました)
バイクの名義が親など、家族名義になっていたり、引っ越して住民票が実家のままになっている場合は、それを伝えた上で、手続き方法を確認したほうがいいでしょう。
イレギュラー対応になると、二度手間、三度手間になっちゃいますからね。
注意点
ボアアップや、軽二輪登録自体はそうむずかしいものではないです。
ただし、白ナンバーを取得できる事と、「安全に走れるバイクである」という事はまったく別の話です。
たとえば法律上、新東名高速で120km/hで走行できるとしても、安全面については疑問符がつきます。
もともと法定速度60km/h以下での使用を想定されたバイクですから、パワーが上がれば、ノーマルブレーキだと制動力が不足します。
ブレーキを強化すれば、サスペンションも見直す必要が出てきます。
CB125Tの142ccボアアップに限っては、とくにエンジン寿命をおおきく縮めるものではありませんが、制動力の不足は出てくると思います。
筆者の場合、ノーマルの時点で制動力不足を感じていたので、ブレーキを強化したり、高速道路の走行を見越して、足回りを強化してました。
以上、手続き以外の注意点でした。ぜひ安全に楽しんでください。
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