バイク研究 & 実践ブログ

【テスト期間10年】スーパーゾイルの効果は? メリット・デメリットを比較した体験レポート

スーパーゾイルとマイクロロンの効果

「愛車のエンジンをできるだけ良好に保ちたい」

そう思うのは筆者も同じ。

フラッシングオイル、オイル添加剤にとどまらず、ガソリン添加剤、カーボンクリーン、エンジンオーバーホールなど、さまざまなテスト結果と検証をおこなってきた筆者の経験談をシェアします。

前半:スーパーゾイル(フラッシングオイル)

中盤:エンジンオイル添加剤の種類とえらび方

後半:2スト・4スト スーパーゾイル製品/マイクロロン第三の添加剤

おおきく3つのパートに分けて書いていますので、知りたいところから読んでください。

目次

賛否両論のフラッシングオイル

「フラッシングオイル」とは、エンジンの汚れを取るための洗油です。

果たして、その効果はあるのか? ただの都市伝説なのか?実際にテストしました。

否定的な意見として、

「フラッシングオイルに含まれる有機溶剤がエンジン内のシールを痛めるのでよくない」

「フラッシングといっても、水でゴシゴシ洗うのとちがって、大して汚れは落ちないので無意味」

といった意見が散見されます。

従来のフラッシングオイルの中には、塩素系の成分が含まれていたり、固形モリブデンが含まれている製品があります。これらの成分が金属やシールなどのゴム製部品にダメージを与る・・と言われています。

そのため、フラッシングオイルに対して否定的な意見が多いようです。

テストしたフラッシングオイル

私が使っているスーパーゾイルの「フラッシングゾイル」は、従来型フラッシングオイルの問題点をクリアした、フラッシングゾイルです。

以下、メーカーの商品説明です。

フラッシングの革命。


フラッシングゾイルは、2輪車、4輪車のエンジン内部洗浄のために開発した、まったく新しいフラッシング専用オイルです。


従来のフラッシングオイルは、有機溶剤系成分および洗浄成分により、スラッジ、汚れ等を、溶かしたり剥がしたりして落とす物でした。


これでは有効な成分までも落としてしまう可能性があり、エンジンの調子を逆に悪くしてしまうことがあるのです。


また相溶性がないため、落とした汚れがエンジン下部に残ってオイルフィルターを詰まらせることもあり、
その結果、2度洗いをしなければならないものまであるのが現状です。


フラッシングゾイルは、これらの問題を全て解決した、まさに「フラッシングの革命」ともいうべき商品です。


高度に精製されたナフテン系およびパラフィン系ベースオイルを巧みに組み合わせ、さらにスーパーゾイル成分などを配合したこのフラッシングゾイルは、エンジン内の有効な成分を損なうことなく、余分なスラッジだけを包み込んで排出します。


また、エンジン内に残っても安心な成分のみで構成されており、もちろん2度洗いする必要もありません。

株式会社パパコーポレーション公式サイトより引用

まとめると、

フラッシングゾイルの特徴

・有機溶剤、塩素系、固形モリブデン等、エンジンにダメージを与える成分が入っておらず、残留してもエンジン内部に悪影響がない

(スーパーゾイル成分が入ってるため、抜けきれないフラッシングオイルがエンジン内に残っても問題なし)

・クラッチが滑る成分が入っていないので、バイクにも安心して使用できる

・2度洗いする必要がない

という事です。

(私も何十回と使用しています)

最初にフラッシングゾイルを使ったのは、CB125Tを購入した2013年7月。2回目は、2017年1月28日、ボアアップしたCB150Tに使用しました。

CB125T 142ccボアアップ

従来のフラッシングオイルと、「フラッシングゾイル」の違い


従来のフラッシングオイルの場合、スラッジだけでなく有効な成分も一緒に落とすことがありました。また、金属表面自体の変化はありません。


フラッシングゾイルが余分なスラッジだけを包み込んで排出します。さらに、スーパーゾイル成分の働きで、金属表面を改質し滑らかな状態につくりかえます。

株式会社パパコーポレーション公式サイトより引用

フラッシングゾイルの効果

中古で買ったCB125Tはフラッシングゾイル使用後、明らかにシフトフィーリングが良くなりました。

それまでに何度もエンジンオイルを交換したからわかるのですが、オイル交換だけでは通常、ここまで改善しません。

やはりオイルフィルターが無い車両という事も影響して、エンジン内にスラッジがたまっていたのか、ギアチェンジがスムーズになりました。

旧車・絶版車、個人売買で入手したバイクや、エンジンを開けてみると、ひどい状態のものが少なくないです。

多くの場合、「これがフラッシングオイルの効果だ」と感じ取ることはむずかしいと思います。

フラッシングオイルを使うときは当然、エンジンオイルを交換するわけですからね。

変化のちがいが「エンジンオイルの交換によるもの」なのか、「フラッシングオイルの効果」なのかを、明確に切り分けることは困難です。

筆者の場合、ギアの入り具合が悪い時(エンジンオイルの交換だけでは改善が見られない場合)とか、エンジンオイルのテストをする際、残留しているエンジンオイルを抜く目的でフラッシングゾイルを使っています。

過剰な期待はせずに使う、という感じです。

フラッシングゾイルの使い方

エンジンオイル全容量の3分の2以上を使用します。

CB125Tの場合、エンジンオイルの全容量1600ml(オイル交換時1400ml)ですから、540ml以上を使用すれば十分という事になります。

必ず使用されるバイクのエンジンオイル全容量を確認してください

フラッシングゾイルは、灯油代わりに、ドライブチェーンの清掃やフロントフォークの洗油としても活用できます。

くわしい使用手順は以下の通りです。

ステップ1:古いオイルを抜く

軽く暖機運転した後、ドレンボルトを外してエンジンオイルを抜きます。

ドレンボルトの取り外しや、オイルを抜く際は火傷に注意。オイルフィルター装着車は、交換用のオイルフィルターを用意しておきましょう。

ステップ2:フラッシングゾイルを入れる

ドレンボルトを締め、フラッシングゾイルをエンジンオイル全容量の3分の2以上入れます。

この時、入れるのはフラッシングゾイルだけ。エンジンオイルはまだ入れません。

ステップ3:15分〜20分間待つ

フラッシングゾイルを入れたら、すぐにエンジンを始動してアイドリングしたまま15分〜20分待ちます。

※メーカー公式サイトや商品の説明書きには「5分〜15分」と書いてありますが、バイクは15分から20分がいいそうです(メーカーさんに直接、教えて頂きました)

待っている間、ギアチェンジをすると隅々までフラッシングゾイルが行き届きます。

(私は1速から5速までずっとギアチェンジしていました)

もっと良いのは、負荷をかけずに数km〜10km程度、走行すること。これが最も効果的なようです。ただ、場所を選びますね。小排気量バイクだと、ほぼ平坦な立地じゃないとむずかしいです。

ステップ4:フラッシングゾイルを抜く

アイドリング(または走行)が終わったら、エンジン内のフラッシングゾイルを抜きます。

メーカーによると、フラッシングゾイルは多少、エンジン内に残っても悪影響はないとの話なので、その点は安心ですね。

フラッシングゾイルをエンジン内に入れっぱなしで放置しない事。フラッシング後は、すみやかにオイルを抜きましょう。(あせって火傷しないように)

フラッシングゾイルとエンジンオイル

左が抜いたエンジンオイルで、右側がフラッシング後のフラッシングゾイル(もとは無色透明)

「抜いたフラッシングゾイルが汚れているのは、フラッシングの効果だ」

と考えるのは早計です。

エンジンの中に残っている古いオイルと、フラッシングゾイルが混ざれば、無色透明なフラッシングゾイルに色が付くのは当然だからです。

エンジンオイルが使用とともに汚れていくのは、エンジン内の汚れをオイルに取り込んでいるため。

オイルが黒っぽくなるのは、燃焼で発生したカーボンを取り込むから。ですので、「オイルの色が黒くなるほど劣化している」というのは誤解です。

https://inuiyasutaka.net/bikeblog/engineoil/

ステップ5:新しいエンジンオイルを入れる

エンジンオイルを入れる前に、オイルフィルターのあるバイクは、フィルター交換しましょう。

オイルフィルターが目詰まりすると、最悪の場合エンジンオイルがうまく循環できず、潤滑不良となり、エンジン焼き付きなど、トラブルを誘発することになります。

使用したエンジンオイル
ベリティ「FS HR Ver.3 10W-40 MA」

FS HR Ver.3 10W-40は鈴鹿8耐でも使用され、とくに耐熱性能に優れるエンジンオイルです。

今回はスーパーゾイルを入れます。(のちほど詳しく説明します)

ちなみにCB125Tにはオイルフィルターは存在しません。気休め程度のものはエンジン内(クラッチ板の下)に付いています。クラッチ板交換時にフィルターを清掃しましょう。

フラッシングオイルのデメリット

「フラッシングゾイル」ではなく、フラッシングオイルそのものの話。

知人の方が車に某社のフラッシングオイルを使ったところ、エンジン内部の汚れがあまりに酷かったのか、オイルフィルターが目詰まりしてしまい、エンジンが壊れてしまったそうです。

使用したフラッシングオイルは「フラッシングゾイル」ではなかったようですが、こうしたリスクもあるという事です。

できればエンジンを開けてオーバーホールするのが間違いないですが、そこまで手が出せない場合、こうしたリスクがあることを承知した上で、フラッシングオイルを使うかどうか判断したほうが良さそうです。

エンジンオイルにも「清浄分散」という機能があります。

ふだんバイクに乗っていて、とくに大きな不具合がなかったり、良いエンジンオイルを使っていて、定期交換しているのでしたら、フラッシングオイルを使わなくてもいいと思います。

中古車や、しばらく動いていない不動車を動かす場合、オイルパンが汚れている場合があるため、使ってみるのも手ですね。

CBR1000RRオイルパン
エンジンが焼き付いたCBR1000RR

エンジンオイルを交換していなかったため、汚れていたCBR1000RRのオイルパン。

フラッシングゾイルはこんな方にお勧め

スーパーゾイル フラッシング専用オイル

・しばらく乗っていないバイク
・中古で買ったバイク
・オイルフィルターが無いバイク
・ギアの入りが悪いバイク(機械的なトラブルが原因の場合を除く)
・オイルの銘柄を換える時(※注)

エンジン内部以外にも、ドライブチェーンの洗浄や、分解したエンジンパーツの洗浄に使えます。

※注意
いわゆるエステル系オイルの「エステル」という成分は不安定で変質しやすいと言われています。

ひとくちにエステルといっても、様々な種類が存在するため、基本的に異なる銘柄のエンジンオイルを混ぜないほうが無難です。

筆者は異なるメーカーのエンジンオイルをテストする際、フラッシングゾイルを使っています。

エンジンオイル添加剤とは?

エンジンオイル添加剤は、大きく2つのグループがあります。

1,エンジンオイル成分の一部を添加する製品
(いわゆるオイルトリートメント)

2,金属表面改質剤

もともとエンジンオイルは、ベースオイルに様々な添加剤を加えて、つくられています。

その成分の一部をエンジンオイルに添加する製品が「1」のグループです。

エンジンオイルをつくる時に使用する添加剤の種類については、こちらの記事で解説しています。

いっぽう2の金属表面改質剤は、

化学技術を用いて、金属(エンジン)の表面にある凹凸を滑らかにし、摩擦を低減して熱を抑え、エンジンを長持ちさせることを目的とした製品の総称です。

これは多くのトライボロジー(潤滑学)の書籍や論文に書かれている事ですが、

金属の表面を拡大すると凸凹になっていて、平ではないんですね。言ってみれば、凸凹同士が摩擦しているわけです。

その凸凹を滑らかにするのが、金属表面改質剤です。

ちなみに一見、ツルツルに見えるガラスの表面にも凹凸があります。カタツムリなどは、その凹凸を利用して、ガラスの上でも滑ることなく移動できます。

ガソリンエンジンの摩擦損失

内燃機の摩擦損失の40%を占めるのがシリンダー・ピストン。さらに内訳を見た場合の図

昔からあるバイクで使える有名な金属表面改質剤

スーパーゾイル、マイクロロン、ルブロイド(旧ミリテック)などがあります。

ただし、同じ金属表面改質剤でも、成分や技術、効果は各製品ごとに異なります。

2ストエンジン非対応の製品(ルブロイド)もあれば、1つの製品で2スト・4スト両方に対応した製品(マイクロロン)、2スト用と4スト用に分けている製品(スーパーゾイル)もあります。

また施工方法や、施工後の持続性も異なります。

つまり、「エンジンオイル添加剤」といっても様々あるわけです(くわしくはのちほど)

「なぜ、摩擦を減らすことがそんなに重要なのか?」

フリクションによるエンジンのパワーロス、摩擦低減の効果については、以下の記事でお伝えしています。

エンジンオイル添加剤は危険なのか?

エンジンオイル以上にむずかしい(わかりにくい)のが、エンジンオイル添加剤の世界。

エンジンオイル同様、成分や配合割合が企業秘密ということもありますが、実際には「オイル添加剤」とひとくくりにできないほど、製品によってちがうそうです。

ただ、オイル添加剤「否定派」の人たちがいるのも事実。

「否定派の多くは、自分が試したオイル添加剤だけで、ほかの全てのオイル添加剤も同じだと思い込む。自分が選んだオイル添加剤が粗悪な製品だったとしても、気づかない」

by つくってる人

結果、「オイル添加剤は効果がない」と思い込んでしまうようです。(確証バイアス)

なかには「オイル添加剤を入れたら故障した。だからオイル添加剤はろくなもんじゃない」と考える人もいるようですが、実際には

「オイル添加剤を入れる前の時点で、故障する一歩手前だった」

というケースもめずらしくないとか。

圧倒的に多いのは、「使用方法」が不適切で、効果が感じられなかったり、本来の性能が発揮できないというケースだそうです。

・同じカテゴリの製品でもクオリティによって得られる効果は大きく異なる

・良い製品も使い方をまちがえると効果が激減する(または逆効果になる)

できるだけ高品質なものを選んで、正しく使う事が大事ということですね。

添加剤使用によるエンジンオイルの変質
エンジンが焼き付いたZX-10Rのオイルパン

エンジンオイルと添加剤の相性(のちほど説明します)が原因で、オイルがゼリー状になっていたZX-10R。

オイルフィルターが目詰まりし、潤滑不良でエンジンが焼き付いたようです。

適切に使用すれば、こういう事にはならないのですが・・・。

ほかのよくある否定的な意見を検証してみましょう。

よくある反対意見
エンジンオイルにはもともと、添加剤が入っている。後からオイル添加剤を入れると、エンジンオイルのバランスが崩れるため良くない

添加剤を作っている人からすると、

「バランスうんぬんは常識。まともな製品であれば当然、バランスが崩れることを考慮した上で、フォーミュラを作っている」そうです。

製品によっては単一の成分しか入っていないオイル添加剤(安物に多い)もあるようですが、ちゃんとした製品は、複数の成分を組み合わせることで、補正機能を持たせています。

もともとエンジンオイルの製造過程で使用される添加剤には、コスト面の制約があります。

あとからオイル添加剤を使用することで、エンジンオイルの性能をUPさせる製品もある、という話です。

なかなか奥が深い世界ですよね。

よくある反対意見
オイル添加剤を入れると、エンジンオイル粘度が下がる。だからレスポンスが良くなるだけだ

「エンジンオイル添加剤を使ったら、エンジンのレスポンスが良くなった」という肯定派に対する反論ですね。

これは筆者もよく目にしたことがあります。

オイル添加剤をつくっている人いわく、「オイル量に対する添加量や、添加剤使用による油温の低下を考慮すると、オイル粘度はほぼ、変わらない」とのことです。

ちなみに、筆者はWPC処理や、モリブデンショットコーティングなど、エンジンパーツの表面処理をおこなって組んだエンジンも見ています。

表面処理されたエンジンの吹け上がりは、「まるで強力なオイル添加剤を使ったみたいに軽やかだ」と感じました。

1,表面処理

2,エンジンオイル添加剤(ちゃんとした製品を適切に使用した場合)

3,オイル粘度を少し変える(10W-40から10W-30にする)

ちがいの分かりやすさを比較すると、こんなイメージです。

よくある反対意見
塩素系の添加剤が入っているエンジンオイル添加剤はシールを傷める

よくある誤解の一つです。

実際には塩素系の添加剤もさまざまな種類があるため、「塩素系」でひとくくりにできません。

エンジンオイルやオイル添加剤、表面処理についてくわしいバイクショップはまれです。
(詳しいショップはレースをやっているか、過去にレースをやっていた事が多い)

条件反射的に添加剤を否定したり、嫌うショップも存在します。

エンジンオイル添加剤 効果の持続性は?

公式サイトによると、4スト用スーパーゾイルの効力は

・新車から使用した場合約2万km
・走行距離の多い車両では1万~1万5千km

持続するとあります。

ただし、バイクはエンジンの使用回転域が自動車より高いので、上記より短くなるようです。

オイル交換の3~4回に一度10%を注入されるか、継続して使用される場合は、2回目以降は3%~5%程を注入してください。

https://www.superzoil.com/userContents/usersvoice/faq.html

2スト用スーパーゾイル

スーパーゾイル2サイクル用を現在ご使用の2サイクルオイルと1:1の割合で混合したものを分離給油タンクに注入して下さい。
2回目以降は5:1位まで薄めてご使用いただけます。
スーパーゾイル2サイクル用はオイル補充の2~3回に一度か、走行距離の3千~5千キロに一度の割合でご使用ください。

https://www.superzoil.com/userContents/store/goods/superzoil-2cycle.html

次にマイクロロン(1964年創業)。

フッ素樹脂系(いわゆるテフロン)金属表面改質剤の走りです。日本公式サイトによると、マイクロロン注入後、適切に処理された場合

・処理された部分をサンダー(研磨機)を使って除去する

・処理された金属を412℃まで加熱し、気化させて除去する

2つのうち、どちらかの方法をしないと、取り除けないようです。マイクロロン皮膜の効果は「少なくとも数万km持続する」とあります。

2サイクルエンジンに関しては、効果の持続性に関する記述が見つけられませんでした。

効果の持続性について

ゾイル、マイクロロンとも効果の持続性については、筆者は懐疑的です。

そこまで持続性があるなら、バイクや自動車メーカー、エンジンオイルメーカーが採用していると思うからです。

(現にWPC処理や、DLCコーティングなど表面処理は一部、メーカーに採用されています)

それに効果が持続している(はずの)距離で添加剤を入れた場合と、オイル交換だけで、添加剤を入れなかった場合を複数回テストしたところ、添加剤を入れたほうが明らかな変化を感じる事が多かったです。

もし、効果が持続しているのであれば、追加で添加剤を入れても、まったく変化が感じられないはず。

エンジンオイル(後から入れる添加剤は不使用)をテストしていると、オイルが劣化している時ほど、オイル交換時の変化を体感できます。

逆に、オイルがそれほど劣化していない場合、オイル交換しても変化は感じにくいです。

マイクロロン アメリカでの評価

マイクロロンに対する一般人のレビューを見ていると、日本とそう変わりませんでした。

肯定的な意見もあれば、前出のような否定的な意見を持つ人もいる。国がちがっても、同じ人間の考える事ですから、当然かもしれません。

そこで科学的なエビデンスを探したところ、公的機関の調査報告書を発見しました。

バージニア州 道路交通研究協議会、バージニア州道路交通局、バージニア大学が共同でおこなったマイクロロン(と某ガソリン添加剤)の研究結果です。

要点をまとめると

1,燃費は向上するが、対費用効果は時間をかけなければわからない。

2,メーカーが発表しているデータはマイクロロン使用直後のものであり、その効果がいつまで続くのか、持続性については不明。(メーカーが公表した有用なデータはない)

3,効果の持続性が明らかではないため、(現段階では)はっきりと効果があるとは認められない。

よって交通局など国家機関が(マイクロロンと某ガソリン添加剤を)導入することはできない。もっと時間をかけて検証する必要がある。

「メーカーから提出された資料は科学的、統計学的に有用ではなく、白黒はっきりさせるだけの研究結果が得られなかった」という話でした。

ただし、この研究報告書もツッコミどころはあります。

テストに使用した車両がわずか3台(ガソリン添加剤を含めて計6台)にすぎなかったこと。

調査したのが1982年とかなり古いデータで、その後どうなったのかは不明。

オイル添加剤とエンジンオイルの相性

一般にエステル系と、塩素系またはフッ素樹脂(テフロン)系は混ぜない方がいいそうです。

マイクロロンはフッ素樹脂系なので、使用する場合、エンジンオイルとの相性を確認したほうがいいかもしれません。

※筆者がテストしたかぎりでは異常は見られませんでした。

スーパーゾイル・フラッシングゾイル・マイクロロンいずれも非塩素系です。

良質なエンジンオイル VS 安物エンジンオイルに添加剤

4ストの話。

たとえば、リッター3,500円のオイルを使う場合と、安いエンジンオイルにオイル添加剤を入れる場合、どちらがオイルとしての性能が上なのか?

答えは、良質なエンジンオイルだそうです。

なぜなら、安いエンジンオイルは劣化が早く、添加剤も一緒に劣化するから。

またエンジンオイル同様、高いからと言って良い添加剤とは断言できないものの、材料に良質な(高額な)添加剤を使ったオイル添加剤は、相応の金額になります。

安い製品はそれなり。(by つくっている人)

どのオイル添加剤が一番なのか?

結論から言うと、わからないです。

エンジンオイル添加剤は、フラッシングオイル同様、むかしから賛否両論あります。

効果があるとか、ないとか、「プラシーボにすぎない」とかですね。

いろいろな意見や情報を踏まえた上でいうと「効果がある」「効果がない」どちらの意見も完全に証明するのは困難だと思います。

たとえば「効果がない」という場合、その人が気づいていないだけという事もあります。

これはエンジンオイルにかぎらず、サスペンションでも、キャブセッティングなどでも同じで、変化を感じにくい人も世の中にいるからです。

(たとえばタイヤの空気圧がほぼ、ゼロの状態でも、全く気がついてないライダーはめずらしくないです)

世界選手権や、全日本ライダーでも変化を感じない(セッティングを変えてもほとんどわからない)ライダーもいるので、「素人だから」とか「一般のライダーだからわからない」という話をしているのではありません。

事実として、バイク歴とか、ライディング技術に関係なく、わかる人・わからない人の両方が存在する、という事です。

もちろん、どちらが偉いという話でもありません。

ですから、本人は「効果がない」と思っていても、何かしら変化が起きている可能性は否定できないと思います。

逆に「効果がある」という場合、

それが果たして、本当にオイル添加剤の効果によるものなのか?

特定したり、証明する事はむずかしいと思います。

もしかしたら同時に交換したエンジンオイルの効果かもしれないし、ほかの理由があるかもしれません。

例:タイヤ交換した、マフラーを交換した

あるいは、複数の要因が重なった結果、何かしらの変化が起きたのかもしれません。

私たち一般のライダーが「絶対にオイル添加剤の効果だ」と断定できるだけの根拠を見つけるのは、実際のところ不可能に近い、と言えるからです。

確証バイアス
「自分の判断や考えが正しいと思いたい」という脳機能の働きによって、一見、それらしい理由は見つけられるかもしれませんが・・・。

ちなみに何かをテストする際、「1つしか変えない」というのが基本です。

筆者がエンジンオイル添加剤をテストする場合、エンジンオイルはいつもと同じオイルを使うようにします。

もちろん、添加剤の使用方法も厳密に守ります。

あとは、どういう基準や根拠で「効果あり」と結論づけるか。

評価する人の知識や経験、解釈力が問われます。

添加剤を使用した直後で評価するのか、1,000km、10,000km走行した後で評価するのか・・・タイミングによっても評価が分かれると思います。

以上を踏まえた上での、筆者の意見としては、

エンジンに悪影響がないなら、試してもいいんじゃない?」

と思っています。オイル添加剤は、何十万円もするわけじゃないですからね。

いろんな角度から検討した結果、マイクロロンとスーパーゾイルを試してみました。

念のために言っておくと、金属表面改質剤は、機械的な故障を回復させるものではありません。

摩擦低減効果などによる、焼きつき防止、焼き付いた場合のダメージ軽減といった効果はあったとしても、完全に壊れているものが直るわけではないのでご注意を。

4スト スーパーゾイルとマイクロロンのテスト結果

20年以上前から添加剤をテスト

じつは、20年以上前から複数回、ゾイルとマイクロロン両方の製品を使ったことがあります。

テスト歴

4スト
スーパーカブ70(マイクロロン メタルトリートメント リキッド エンジン用)
日産 マーチ(マイクロロン XA エンジン用)
CB125T(マイクロロン XA エンジン用/スーパーゾイル4スト用)

2スト
LEO120SE(スーパーゾイル2スト用)
ジャイロキャノピー(スーパーゾイル2スト用)
RZV500R(スーパーゾイル2スト用)

通算すると、6年どころか10年以上、テストしていることになります。

自分でも「よくやるなぁ」と思います。

4スト マイクロロン カブ70/日産マーチ

筆者が初めてマイクロロンを使ったのは、新車のカブ70でした。

ただ、はっきりとわかる効果を実感したのは中古のマーチ(AT)を買った時です。エンジンの振動が減り、明らかにトルクがアップしておどろいた記憶があります。

自動車の整備をしている友人も「信じられない」といった様子でした。

のちにハイエースで日本全国を縦断し、年間、数万キロを走る恩師にマイクロロンの存在を教えたところ、かなり以前から愛用していたらしく「よく知ってるね」と褒められてしまいました。

(まだインターネットがなかった時代)

カブに関しては、新車の時に使用したせいか、施工してしばらくは体感できませんでした。

足として、仕事用として使っていて、たまに5,6時間の長距離ツーリングでノンストップ走行。それも真夏に、思い切りエンジンをぶん回していても、体感レベルでパワーダウンは感じませんでした。

これが、カブのエンジンが丈夫だからかなのか、マイクロロンの恩恵かはわかりません。

メンテナンスらしいメンテはせず、オイル交換は3000kmごと。カストロの部分合成油を使ってました。

当時は暖機運転なんて概念がなかったので、始動直後だろうが、真冬だろうが、とにかくエンジンをカチ回していました。

そんなあつかい方で約2万kmほど乗りましたが、明らかなパワーダウンは最後まで感じる事はなかったです。

「新車とほとんど変わらない状態が、ずっと続いた」という印象でした。

4スト マイクロロン スーパーゾイル CB125T

CB125T 空冷4ストローク SOHC並列二気筒 124cc(142cc)

マイクロロンXA

購入時、走行距離1.8万kmぐらいでマイクロロンXAを使用。エンジンの清浄効果の恩恵か、使用後のエンジンオイル交換では、通常よりオイルが汚れていました。

スーパーゾイルと比較して、処理に手間がかかるぶん、効果も大きい・・・と思いたいところですが、劇的な差があるかというと、むずかしいところです。

予算に余裕のある人向けですね。

スーパーゾイル

もっとも恩恵を感じたのは高速道路。

「あれ、こんなに回ってるの?!」

CB125T改で高速を走っている時(常時8,000〜10,000rpm)、静かすぎて、もっと低回転で走行しているものと勘違いしてしまいました。

クランクの振動が低減されたせいか、高速道路での走行がずいぶんと楽になりました。

(筆者のCB125Tは軽二輪登録しています)

一応、スーパーゾイルが添加されたエンジンオイルもテストしましたが、筆者お気に入りのオイルにゾイルを添加したほうがフィーリングは良かったです。

ちなみにスーパーゾイル(オイル添加剤)は、エンジンオイル以外にもフロントフォークオイルに入れたり、フォークの躍動部分に塗布したり、チェーンオイルとして使ったり、様々な使用方法があります。

またスーパーゾイルをエンジンオイルに添加すると、オイル寿命が延びます。

試しに3,000km走行してオイルをチェックしてみましたが、ほとんど汚れていませんでした。

実験がてら、同じエンジンにゾイル・マイクロロンの両方を使用しましたが、とくに問題ありませんでした。

(両方使用するのはお勧めしません。どちらか1つやれば十分だと思います)

マイクロロンを使用する場合、お勧めはXAです。処理時間が短くすみます。

スーパーゾイルを使用した4ストエンジンを分解

CB125T用142ccボアアップキットを組んだエンジンで、新たにスーパーゾイルを使用。

ニューテックオイルを使用したバイクエンジンのシリンダー

これまで1,080基以上のエンジンオーバーホールを手がけたメカニックいわく

「走行距離のわりに綺麗なシリンダー」

その後、ピストンリングの交換無しで46,000kmを超えました。はっきりと分かるレベルのオイル消費はもちろん、ピストンリング摩耗による白煙もありませんでした。

ちなみにピストン、ピストンリング、ピストンピン、ピストンクリップは中華製です。

2021年8月、さらにエンジンを分解して検証しました。

スーパーゾイル4スト用の使い方

4スト用スーパーゾイルは、エンジンオイル全容量に対して8〜10%以下使用します。

CB125Tはオイル交換時1400ml、オイル全容量 1600mlです。

従って1600mlの10%=160mlのゾイルをエンジンオイルに添加します。

1400ml−160ml=1240mlのエンジンオイルにゾイル160mlを混ぜ合わせる、という事になります。

計算方法は次の通り

1,オイル全容量×8〜10%=スーパーゾイル添加量(A)

2,交換時のオイル量−スーパーゾイル添加量(A)=交換時に入れるエンジンオイル量(B)

3,スーパーゾイル添加量(A)+交換時に入れるエンジンオイル量(B)=バイクメーカーが指定するオイル交換量

2スト スーパーゾイルの体験レポート

エンジンの状態にもよりますが、軽やかに回るようになり、振動が減ります。

スクーターでの使用は、効果がわかりづらかったです。

筆者の場合、2ストには焼き付き防止の保険的な意味合いで使用していました。

(2スト用のスーパーゾイルは、エンジンオイルに添加して使用します)

ゾイル自体は4サイクルオイルのためか、若干、オイルが燃焼しにくくなる傾向があるように感じました。この場合、ゾイルに対して、2ストオイルの割合を増やす必要があります。

現在は良質な2サイクルエンジン用オイルを単体で使用。オイル銘柄を変える際、異なるオイルが混ざる時に、オイル性能低下の保険としてゾイルを使用してます。

KAWASAKI LEO120SE

製造年:1998-2003

スーパーゾイルを使用した2ストロークバイク
走行距離37,000km突破

高回転までエンジンを回した際、クランクの振動がバックステップを通じて強烈に伝わってきます。

強力電気風呂で、足がしびれるぐらいの感覚。

2スト用スーパーゾイル使用後、エンジンを回した時に通常より振動が軽減されて、スムーズに回るようになりました。

なおかつ、トルク感が増して、スルスルっと加速するようになりました。(7回テストしました)

あらかじめゾイルが添加された2スト用エンジンオイルもあります。これも複数回、テストしました。

4スト同様、個人的には最新設計の2ストオイルを添加剤なしで使用するか、たまにゾイルを自分で添加するぐらいがちょうどいいかな、という印象です。

スーパーゾイルのNGな使い方

SNSで「抱きついた(焼きつく手前)のエンジンには、スーパーゾイルを入れたら動くかもしれないよ」というアドバイス?をする投稿を見かけます。

冗談なのか、マジなのかわかりませんが、完全にアウトです。

そもそも、異常が発生したエンジンを始動するのは厳禁。無理やり動かせば、致命的なダメージを与えて、もっと酷くなる可能性大です。

繰り返しになりますが、物理的に壊れたものが添加剤で直るわけじゃないので、過剰な期待はしないことです。(本ブログの読者さんは、すでにご承知かと思いますが念のため)

スーパーゾイルで燃費は変わるか?

2スト・4ストともに燃費は気にしたことがないので、変化のほどはわからないです。

ほかの方々のレビューを見ていると、燃費が向上したという意見はありますけどね。

「調子が良くなった!」といって、ついアクセルを開けて走る(筆者みたいな)人の場合、あまり燃費向上による恩恵は少ないかもしれません。

いつもと同じように走る→摩擦低減効果・圧縮比向上により、いままでよりもスロットルを開けないで走行する→燃費が良くなる

このような場合、燃費が向上しても不思議ではないですね。

ベースオイルを改質する添加剤

1,エンジンオイル成分の一部を添加する製品(いわゆるオイルトリートメント)

2,金属表面改質剤

上記のほかに、エンジンオイルのベースオイル性能をUPさせる添加剤もあります。

世界GP、スーパーバイク、全日本ロードレース選手権などで実績のあるニューテック社のNC-80です。

・2006年 FIM世界耐久ロードレース選手権シリーズ(EWC)鈴鹿8耐 優勝 TSRホンダ

・2011-2012年 FIM世界耐久ロードレース選手権シリーズ(EWC)鈴鹿8耐 優勝 TSRホンダ

・2017-2018年 FIM世界耐久ロードレース選手権シリーズ(EWC)シリーズチャンピオン TSRホンダ
(オッシャースレーベン8時間耐久 優勝/ル・マン24時間耐久 優勝)

https://inuiyasutaka.net/bikeblog/engineoil/

4サイクル用(二輪・四輪)

NC80は非常に高性能なエンジンオイルです。

従って、今までの添加剤は、ベースオイルにフリクションモデファイ極圧剤等を添加してベースオイルの性能を補うものでしたがNC80は、これを添加することで、ベースオイルを改質してしまうものです。

NC80はどんなエンジンオイルにも添加可能です。

番号:NC-80
100%化学合成(エステル系)
標準価格:14,960円/1L 7,480円/500ml
エンジンオイル添加剤

NUTEC

ほかのエンジンオイル添加剤と併用しないほうがいいのは、NC80も同じです。

添加量について
他社エンジンオイルの一般的な添加割合はエンジンオイル総量に対して5%~10%(上限)添加して下さい。
・通常は5%、性能が得られない場合は10%を上限に調整してください。
・NUTECオイルをご使用の場合5%を上限に添加してください。

ディーゼルエンジン
通常添加量はエンジンオイル総量に対して5%(上限)で添加量調整して下さい。

効果
エンジンノイズの低減
既存のエンジンオイル添加剤と比較して格段に高いノイズ低減効果があります。
(M.BENZ のカムチェ-ンノイズ,ディ-ゼルエンジンのメカニカルノイズ等)
出力向上、燃費向上、水温.油温の低減等、総合性能の向上が図れます。

NUTEC

オイル交換時に添加する場合

1,NC-80と新しいエンジンオイルをジョッキで混ぜてからエンジンに注いでください。

2,注入後、暖機運転をおこなってから走行してください。(およそ20分から30分)

約100km走行後から効果が現れ1000km走行頃より一段とフィ-リングが向上してきます。

NC-80はまだテストしたことはありませんが、ニューテックのエンジンオイルは、かなりお勧めです。

オイル添加剤のデメリットは?

あえて言うなら、体感できる場合と、そうでない場合があるという事でしょうか。

先ほども触れたように、全てのマシン、全ての人が使用して、かならず変化を体感できるとは限らないため、「せっかく買ったのに効果がなかった」と感じる人もいるでしょう。

(繰り返しになりますが、体感できない=効果がないとは限らないです)

ただ、スーパーゾイル/マイクロロンに関しては、適切に使用していればエンジンが壊れるとか、そういったリスクのある製品ではないので最悪、「何も変わらない」「違いが分からなかった」ぐらいの話です。

(使用方法を守らず、デタラメな使い方をしてしまうと、トラブルを招く可能性はあります)

使用においては、ご自身の走行距離や、予算など、トータルで選べばいいと思います。

ニオイが強くなることがあるかも

スーパーゾイル2スト用と、エルフのMOTO2 OFF ROADを併用すると、排気のニオイがややキツくなる気がします。

走行する上では支障ないのですが、停止時にちょっと気になります。

エンジンオイル添加剤はこんな方にお勧め

・通常よりバイクを長持ちさせたい場合
・オイルフィルターが無いバイク
・ギアの入りが悪いバイク(機械的なトラブルが原因の場合を除く)
・オイル寿命を長くしたい場合
・燃費を向上させたい場合
・中古車や、過走行車
・良いコンディションを持続させたい新車

トータルでの使いやすさから、筆者の使用頻度が多いのはスーパーゾイルです。

マイクロロンは2スト・4スト兼用です

廃油の処理については、お住まいの地域で定められた方法で処分するようにしてください。

もし、廃油を下水に流したりすると、不法投棄になり、「5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金」が課されることがあります。

私はこうした廃油パックを使用しています。

ダンボールや新聞紙がある場合、それらを活用してもいいと思います。とにかく、自宅の排水溝や、外の側溝などにオイルを捨てるのだけは止めましょう。

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